文芸部の部室で後輩の美人姉妹とクールな先輩に囲まれてイチャイチャ牛乳を飲む話。~寡黙な文学少女風のクラスメイトを添えて~

水城みつは

混沌這い寄る文芸部定例会

「やあ (´・ω・`)

ようこそ、バーボンハウスへ。

この牛乳はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい。」

部室に入ってきた後輩姉妹に用意しておいた紙パックの牛乳を渡した。

二人ともキョトンした顔で固まっている。


「いつもの発作だ、放っておいていい。

小説が書けなくてアホなことを考えているだけだろう」

前部長でもある先輩が失礼なことを言う。


「で、どんなくだらないことを考えていたんですか、先輩?」

「どうしてくだらないことって決めつけるかな……」

妹ちゃんのジト目から目をそらしつつ、ホワイトボードに今日の議題を書く。


『小説投稿サイトでPV数を上げるには』


「PV数上げるつもりあったんだ」

読書に夢中で聞いていないと思っていた桜が呟いた。

「いや、ないけど」

投稿サイトの仕組みは知りたいけれども俺は読み専なのだ。

「普通に投稿してもPVは一桁で良くてやっと二桁のるかのらないかだったのも確認できたので、どこに差があるかなって。

後、イチャイチャやら美人姉妹とかキャッチーな単語をいれたらPVが伸びるのか知りたい」


「先輩、いつも通り馬鹿ですね」

「それで、あんなネットミーム的なネタを……」


そう言えば、エピソードタイトルに、

『1 ;無名の小説書き@カクマラソン参加中』

とか入れたかったけど、サムネール等でバレそうだったのでやめたんだった。


「まあ、実際のところタイトルだけでPV数が伸びるかはわかるかも知れないじゃないか。

とはいっても、一日に1000以上投稿されているとタイトルすら目に止まらない可能性が高いだろうけどね」

PV数を上げる対策として、読者の性癖に刺さるような属性が列挙されている長文タイトルが有効であるのはわかりはするのだ。

(ただし作者のメンタルは考えないものとする)


「じゃあ、結果は次回の定例会で報告ってことで今日はこれで解散っと」

先輩の一声で定例会はお開きとなった。



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