第14話
あれから一年が経った。
アーケバスの教会では、結婚式が開かれていた。
顔面にタトゥーを入れた男が壇上に上り、マイクに立つ。
「え〜、皆さん、今日はお集まり頂き、ありがとうございます。何とまあ柄の悪い連中しかいない結婚式ですが、どうか二人を祝ってやってください。」
拍手喝采の中、男は顔を赤くしながら壇上を降りた。
ダンテとシャロンの結婚式。
教会はバイバツ組と、なんと和解したリーベッド組でいっぱいだった。
リーベッド組でも、ウイルス兵器の制作には反対があり、ヤンサムが暴走をしていたのだ。
ダンテは街の、世界の英雄として国からも称賛の声があがった。
ウエディングドレスを着たシャロンの登場。
会場は大盛り上がり。
「ボス。お嬢は綺麗なウエディング姿ではないですか。」
ネオンがドハイに言った。
ドハイは少し照れくさそうにいる。
「シャロン、お前はダンテと共に、もう恐れず外の世界を知っていけ。」
お食事の時間。
ダンテに話しかける老人がいた。
「ダンテや、ダンテ。」
「………ああ、あの時の。お世話になりました。」
「今日は本当におめでとう。これで彼女の魂も報われる。娘も笑ってるよ。本当にありがとう。」
「………?ああ、そうですね。」
結婚式が終わり、次の日。
「シャロン、起きろ。今日はショッピングの日だろ。」
「ん〜、明日で良い。」
ベッドで横になるシャロンをダンテはどついた。
「な〜に言ってんの。早く起きろ!」
「はいはーい。」
シャロンは上半身を起きあがらせ、ダンテにキスをした。
「ねえダンテ、起こして〜。」
「自分で起きろ。」
ダンテはキッチンに向かった。
キッチンには、結婚式でダンテとドライブスルーの老人とのツーショット写真が飾られていた。
今日は楽しいダンテとショッピング!
衣替えだから先ず新しいワンピースと、暖色の指輪と、香水と、そうね、下着にも凝ってみようかしら。あのダンテは気がつかないだろうけど。ふふっ。親元離れたマンションでダンテと二人で住むのも、悪く無いわね!、、、三人だけど。ふふっ。
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