オリーヴァ王国

 目の前の茜色に染まっている建造物は王国を取り囲む城壁だった。茜色だと思っていたそれは、夕刻の陽光に当てられた時にだけ見ることのできる装飾だったのだ。実際には白銀の城壁で、物見櫓には等間隔で光り輝く装飾が施されていた。そして、東西へ延々と続く城壁に圧倒された。

 

 城門前で僕たちは地面に降り立った。


「ありがとうございます」


 城門前には王国への通行を求める人が列を成していた。門番の二人が一人ひとりになにやら話かけながら荷物を確認しているように見えた。


 僕たちは列の最後尾に並び順番を待った。十数人ほどの列は1分間隔で歩みを進めていく。

 

「僕通っても大丈夫?」


 ルナにこっそりと訊く。

 

「簡単な通行手続きだよ」

 

「僕と一緒なら通行手続きはスルーだけどね」


 また、風に乗って聞こえたとでも言うのか、前に並んでいたカルムさんが補足するように意外なことを言った。なんなら少し得意げに言ってもいた。

 

「そうなの?」


 と、ルナが訊いた。

 

「仕事柄、旅も頻繁だからね。同行者って言えばそのまま通れるから心配無用だよ」

 

 さすが勇者、同行者は信用できるよう。


 そんなこんなで、気付けば僕たちの順番が回って来ていた。門番さんが勇者を見た途端、背筋を伸ばし敬礼をした。無駄な所作1つないお手本のような敬礼。

 

「後ろの方々はお連れ様でしょうか?」


 右側の門番が尋ねた。

 

「バカ何言ってやがる。妖精は勇者様のお連れ様だとしても、その隣は違うに決まっているだろう。どこにでも居そうな平凡な少年だぞ。勇者様と一緒に行動を共にしているわけがないだろう」


 左側の門番が右側の門番の質問を打ち消すように失礼なこと言った。

 

「僕の連れだけど?」


 何か問題でもと言わんばかりの声色でカルムさんは即答した。後ろにいたため表情こそ見えなかったが、その声色からは想像に難くなかった。

 

「あっ、も、申し訳ございませんでしたー!!」


 左側の門番は顔を真っ赤にして頭を垂れた。

 

「三人とも通してくれるよね」

 

 先程とは比べ物にならないほど明るい声色だった。それがまた一段と恐ろしい。

 

「も、もちろんでございます!」


 左側の門番は頭を垂らしたまま言葉にした。もう顔を上げることはできないのだろう。きっと穴があったら入りたいと思っているに違いない。

 右側の門番は他人事だと思っているのかずっと敬礼をしたまま微動だにしていない。しかし、心なしか敬礼の手が震えているように見える。緊張しているのだろうか。いや、何かに怯えているのかもしれない。


 僕たちは王国の通行手続きをカルムさんが仰るように、やや強引な形だが見事にスルーした。


 立派な城門を潜り抜けた先には中央に大きな噴水のある広場がお出迎えしてくれた。噴水前の木製のベンチに腰掛け仲睦まじく会話をしている老夫婦。待ち合わせ場所として使っているのか辺りをきょろきょろと見回している女性。平穏な空間がそこには存在していた。


 広場を抜けた先には王城へと続くざっと数キロメートルはある大通りがあり、その沿道には多種多様なお店が軒を連ねていた。入り口だけでも八百屋や精肉店、服屋に宿屋とある。


 もうすぐ日が暮れそうであるにも関わらず、大通りは人や馬車で溢れ返っていた。賑やかな空間がずっと奥まで続いている。


「ここまでだね」


 そう言えば、カルムさんも王国に用事があるとのことだった。どうやらここでお別れになるみたいだった。


「僕はこれから王城に行かなきゃならないからここでお別れだね」


 僕とルナは頷いた。


「「ありがとうございました」」


「どういたしまいて」


 そして、カルムさんは王城へと続く大通りを人々の隙間を縫いながら進んでいった。あっという間に人混みに飲まれ、姿は見えなくなった。


「さて、私たちも行こうか」


 僕はルナの後ろをついていく。


「宿屋のご希望は?」


 考えてもいなかった。希望と言っても正直どこでも良い。異界の宿屋事情すら知らないのだから。それでも、ある程度の希望は出してみようと僕は答えた。


「雨風をしのげる宿ならそれで良いかな」


「こだわりはないのね」


 確かにこだわりはなかった……。


「それじゃあ私が適当に良い感じのところ探すね」


 と、大通りを飛んでいった。


 軒を連ねるお店の看板には不思議な文字と絵が描かれていた。例えば、八百屋であれば野菜の絵、服屋であれば上着の絵が描かれていた。文字が分からなくても何のお店かを判断できる仕組みは異界の文字を読めない身からすると大変有難かった。


 そんな感じで看板を見ていくと、宿屋の証であると思われるベットの絵は意外とそこら中にあった。

 しかし、ルナは看板を一瞥すると焦ったようにスルーしていった。1軒目はスルー、2軒目もスルー、そして3軒、4軒、5軒目とスルーした。

 進むにつれて宿屋も大きく、比例するように外見も豪華絢爛になっていた。このまま行ったらお城並みの宿屋が現れそうな勢いでもあった。もしかしたら最高の宿に泊まらせてくれようとしているのかもと思い至った。


「ちょっと路地の方に入ろう」


 だが、それは違った。少し嫌な予感、虫の知らせを感じた。

 路地に入ると夜のように暗く、空を見上げてもあの茜色の空は見えなかった。その代わり足元を照らすように街灯が数十メートルおき

「見たところ住宅街っぽいけど……」


 その言葉が妙にしっくりする。そして、僕が言葉にした時点である1つの可能性が脳裏を過った。


「……もしかして泊めてもらおうとしてる?」


 くすくすと笑いながら、違うよと僅かに聞こえた。


 僕の推論はどうやら外れたようだ。


 そのまま少しの間路地を進んでいると、歴史ありそうな趣深い木造家屋が姿を現した。それは言い換えれば高級老舗旅館のようにも見える。

 その前でルナは立ち止まった。入口前に立て掛けられた看板を見たルナは「ここにしよう」と顔を綻ばせた。今まで看板を見ただけで焦っていた時とはまるで違っていた。


「宿泊料金見て決めてるよね?」


 恐らくですが、看板に記載された数字は宿泊料金を示していると思われた。これまでスルーした宿屋の看板にも同様に数字が記載されていた。そう考えるとこの看板の示す数字はこれまでで一番小さかった。


 図星なのかルナは分かっちゃった? と言わんばかりにえへへと笑っていた。


「どうやら私のお財布にはお金が住み着いてくれないようで」


「お金は住み着くものじゃなくて住み着かせるものだよ」


「名言だね」


 隣の方はどうやら疲れている。きっと僕の護衛とカルムさんの支援を掛け持ちしてたからだ。申し訳ないことをしたと思いつつ、今日はもう何事もなくゆっくりできますようにと祈った。


 宿屋の年季の入った木製の扉を開け中に入った。地元に愛されている歴史を感じる雰囲気の宿屋だった。天井には木製のシーリングファンが優雅に回っており、壁には広告という広告がひしめき合っている。2階へと通じる階段横には受付カウンターがあり、そこにはお歳を召したおばあさんが一人おられた。


「二人一部屋お願いします」


 ルナはおばあさんとチェックインの手続きを進めていた。


「一人一部屋じゃなくて?」


 僕は訂正するように尋ねた。一人一部屋だと思っていた。異性通しですし、抵抗があると言いますか……。


 ほらそこ、とルナが指差す方向には壁に貼り付けられた一枚の紙があった。数字と異界の文字が書かれていた。読めないのに読もうと目を凝らしていると、「一人一部屋銀貨2枚。二人一部屋銀貨1枚」とルナが翻訳してくれた。


 どうやら僕の思いはお金よりも軽かったよう。それほどまでにルナのお財布にはお金が住み着いてくれないようだ。


「部屋は3階、これは鍵ね」


 と、おばあさんは終始にこやかに受付をしてくれた。


 隣の階段で3階まで上り、部屋に着いた。ドアを開けるとベットが2つと小さなテーブルと椅子が目に入った。


「ごめんなさい」


 部屋に入るなりルナが突然謝って来た。そんな謝られることなんてされていないのに。たまらず僕は訊いた。


「急にどうしたの?」


「長く歩かせちゃって……ハルは疲れてるはずなのに……」


 そういうことか。持ち合わせが少ないからそれに見合った宿屋を探そうとしていて長く歩かせることになった。ネグロベルデの森で、僕がクタクタだと明言していた時から気にしてくれていたのだ。あの焦りには、僕のことも含まれていたのだ。


「でも、初めての景色だからか、歩くのを楽しんでいたんだ。だから気にしなくて大丈夫だよ」


 ルナは軽く驚いた表情を浮かべ、何回も頷き微笑んだ。


「優しいのね」


 その柔らかい言葉が心地よかった。

 そして、それじゃあと手を叩いたルナ。


「夕飯を食べようか」


 ルナの提案でこれから商店街へ行くことになった。一旦宿屋を後にし、何を食べようかと話していると、香ばしく食欲を唆る匂いが漂って来た。クンクンと持てる嗅覚を全て発揮し、匂いのする方へと向かう。

 辿り着いたのは小さなお店。並べられたバスケットにはこんがり小麦色に焼けたパン。無意識に唾を飲み込んでしまうほどに美味しそうだった。


「美味しそう」


 僕が呟くとルナはお財布の中身を確認し、バスケットに付けられた値札と思わしき紙切れを端から見て回っていた。店内のパンを全て一瞥したルナは、これ2つください。と店主のおじさんにお金を渡した。

 僕はさり気なく後ろから手を伸ばし、紙袋に入れられたパンを受け取った。


「おぉー、気が利くねー」


 後ろから手を伸ばした僕にルナはなぜか感心していた。当然の事をしたまでだが……。

 紙袋の中身は飾り気のない普通のパンだった。けれど、紙袋から伝わるできたての熱と匂いはさらに食欲を唆るものであり、そのふっくらとした輪郭にダイブしたいと思うほどに惹き付けられるものだった。


 お店を出て宿屋に戻る途中、お腹がグツグツと沸騰するように鳴った。お腹に抱えられたパンの重さと匂いにもう我慢の限界だったのだ。

 そんなお腹の虫の音をルナはくすくすと笑っていた。急に恥ずかしくなった僕は顔全体が熱を帯びた。



 部屋に着くと椅子に座り、できたてのパンを頬張った。


 ルナはお財布事情で一番安いパンを買わざるを得なかったと言う。一番安いパンだからと言って僕は何も問題ない。お腹が膨れればそれで良いと思ってしまう質なのだ。


 表面は少し固めで歯応えがあり、内面はふわふわで噛めば噛むほど甘みが出る。これが一番安いということが驚きだ。これだけ美味しいと一番高いパンはどれほどのものなのか非常に気になる。


「このパン美味しいでしょ?」


 得意げに語るルナはあたかも常連客の口調そのものだった。


「美味しいよ。だけど、どうしてそんなに得意げ?」


「それは私が常連客だから?」


「疑問形で返されても困るけど、常連客ではないよね。おじさんに『嬢ちゃん初めてだな、安くしとくよ』って言われてたし」


「そうなの! 一番安いのにさらに安くして貰っちゃったよ…………あっ」


 ボロが出た瞬間だった。


 そして、今日はこれで休むことにした。ベットに腰掛けると横たわりたい衝動に襲われたから。正直な体だ。




 翌朝――


 目が覚めると薄暗い部屋、僅かな光で時計を確認すると午前7時を過ぎていた。カーテンを開けると朝から元気の良い陽光が部屋中に射し込んだ。明るく照らされた部屋を見渡すとルナが居ないことに気付いた。


 もしかして置いていかれた? と最悪のシナリオを思い描いてしまっていた……。寝坊の時間帯には入らないと思うが、妖精は案外早起きという事も考えられる。いや悪戯で驚かそうと何処かに隠れている可能性もあった。机の下やベットの下を覗き込むがそこには影が潜んでいただけだった。


 取り敢えず身支度を整え、顔を洗い部屋を出ようとした時、ガチャと部屋の扉が開いた。そこにはバレーボールサイズの赤い木の実とテニスボールサイズの赤い木の実を2つ宙に浮かせたルナがいた。


 ほっと胸を撫で下ろした僕。


 身支度をしていた僕を見たルナはキョトンとした顔で「おはよう」と呟いた。


「おはよう」


 同じく僕も返す。微妙な空気が流れた。


「起きたらいないからびっくりしたよ」


「ごめん、朝食を買いに行ってたんだ」


 先程から気になっていたその赤い木の実は朝食だったよう。お財布事情厳しいです。それ以上に早起きをして朝食の準備をしてくれていたことが嬉しくて有難かった。


「ありがとう」


「良いってことよ。それよりもこの木の実もすごく美味しいよ」


 食べよ、食べよと机に向かっていく。


「八百屋で買ってきたんだ。2つで昨日のパン1つ分だよ」


「八百屋は常連客なの?」


「もちろんっ! それと、おじさんに『嬢ちゃん初めてだな、安くしとくよ』って、一番安いのにさらに安くして貰っちゃったよ…………あっ」


 ボロが出た瞬間だった。ボロではなく、嘘がバレた瞬間と言った方が適切かもしれない。どうやらルナは嘘が下手で少し話すと正直に答えてしまう性分のようだ。


「これなんて言う木の実なの?」


 ルナの嘘はそのままスルーした。追求するものでもありませんし。


「クリムゾンアップル」


 普通の林檎よりも真紅に染まっているそれは見た目通りの名前だった。


 それにしても僕の座る席にはあのバレーボールサイズの木の実が置かれていた。これが通常サイズなのだろうか。いやルナの方が通常サイズであることは明白だ。味よりも食べ切れるかの不安が勝っていた。それでも、好意で買ってきてくれたんだ。全部食べないと失礼に当たるだろ、と自分を鼓舞させた。

 宿屋には台所はなく、必然的に木の実にはかぶりつく以外の食べ方はなかった。現にルナは木の実にかぶりついていた。


「うん、おいひい」


 と、無邪気な笑顔が弾けた。


 僕も両手に収まりきらないほどの木の実にかぶりついた。シャキシャキとしたほどよい硬さとフレッシュさ、そしてちょっぴりの酸味が口の中を突き進み、甘味がその先で花火のように口の中で弾けた。


「美味しい」


 その言葉を聞き逃さなかったルナは、うんうんとにこやかに頷いていた。

 あのバレーボールサイズの木の実は意外と食べ切れた。美味しさがサイズを上回っていた。


 朝食を終えた僕たちは身支度を済ませると宿屋をチェックアウトした。


「いってらっしゃい」


 と、おばあさんの元気な声が路地に響いた。


 路地を抜けた先、王城へと続く大通りは賑わいで活気づいていた。


「少しだけ王国のこと案内しようか?」


「見てみたい気持ちはあるけど、明日は学校があるんだ」


 ルナは何言ってるのと言わんばかりの表情で首を傾げた。


 僕も首を傾げた。


「何を言ってるの? あの世界はまだあの時間のままだよ」


 疑問符だけが際限なく浮かび上がって来ていた。


「あっ! ごめんね」


 それは何か大切なことを言い忘れているようにも聞こえた。実際大切なことを言い忘れているみたいだった……。


「こっちとあっちでは全く別の時間軸なのっ!」


「えっ!?」


 ルナが簡単に説明をしてくれた。全く別の時間軸という事が全て、例えばハーデンベルギアで1週間過ごしても地球へ戻った時には、その1週間は時間上なかった事になる。だから、地球ではハーデンベルギアに来た時の時間のままで、1つ歳を重ねても戻った時にはその1歳もなかった事になると。


「なるほど」


「良かったね。もう少しこの世界を楽しめるよ!」


 ルナの言葉には違和感があった。まるで僕がこの世界を満喫したいと思っているように聞こえる。

 確かに満喫はしたいと思っているが、それとは全く別の理由で帰るのを躊躇しているのだ。でも、帰らきゃいけないのも事実。いつまでも逃げ続けていれば解決する問題でもないのだと自分でも分かっている。だからこそ今の僕は客観的にどう見えているんだろうって気になった。


「目が嬉しそうに輝いてたよ」


「…………」


 そっか、僕はそんな目をしていたんだ。あの生活に戻りたくないと心の奥底では願っていた。それが表情として溢れてこの世界に留まりたいって目が訴えていたんだ。自分のことなのに分かっていなかった。制御もできずにいた。本当にこの体は僕なのかと思ってしまう。今はまだこのままでいいかもしれないけど、けじめをつけなきゃいけない時は必ず来る。

 僕はこの世界を訪れた目的の1つである、妖精神様に会ってもらいたいというルナの願いを叶えるまではゆっくりしようと決めた。


「妖精神様に会うまではこの世界で過ごそうと思うよ。ルナの願いを叶えて、何事もなく立ち去るサンタクロースみたいにさ」


 これが本当の現実逃避ってやつかもしれない。だけど、地球へ戻ってまたあの生活が再開すると思うと闇に飲まれそうだった。どうにかしなきゃいけない焦燥に駆られるけど、久しぶりに羽を伸ばしてみるのも悪くないはずだ。


「…………」


 ルナはなぜか沈黙していた。


「ダメだった?」


「ううん、ありがとう! じゃあ早速だけど、今から少し付き合ってもらえないかな?」


 何に付き合うんだろうと疑問ではあったが、断る理由などなかった。こんなに何も考えずに誰かと居て楽しいと思えることは久しぶりだったから、僕は軽く頷いた。


「ありがとー!」


 楽しそうに大通りを飛ぶルナの後を追いかけた。


 それにしても人間の国と聞いていたが、色々な種族がいた。人間、獣人、翼を生やした人間、妖精のような小人。そこには争いごととは無縁の種の垣根を越えた空間が広がっていた。

 屋根に引っかかった子どもの帽子を翼の生えた人間が率先して取りに行く。小人の買い物を手伝う獣人。隙間に入ったお金を取ってくれている小人。理想的な種族間の姿がそこにはあった。


「色んな人がいるよね」


「ここは知恵の国、色んな知恵が集まって成り立っている国だからね」


 種族なんて関係ないのだろう。各々が持つ特徴や特技を活かして助け合う。知恵の国の根幹部分と言っても過言ではなかった。


「あれだよ」


 ルナが指差す方向には周りとは一味違った雰囲気漂う建造物があった。外観は西洋の協会のようでいて、立派な洋館のようにも見える。中に入っていく人は皆、重装備で武器や杖、大きな袋を持っていた。


「何の建物?」


「冒険者教会」


「冒険者教会……」


「そう、そして今から付き合ってもらいたいのは路銀調達。今晩泊まれるほどのお金がお財布に住み着いてくれなくて……」


 その残念そうな声色がどうしてもお金に住み着いて欲しいと願っていた。妖精に任せっきりでは申し訳ない。手伝えることなら手伝いたい。断る理由などなく、ルナに続いて冒険者教会の建物へと足を踏み入れた。

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