第20話

Yは夢子さんはリフォームの仕事が好きなんだなと思った。サイクリングが好きでリフォームが好きで、でも他のことは知らなかった。

「最近はガーデンテラス関係の仕事が多くて、私ガーデンテラスって好きなんです。」夢子さんは外で働く仕事が好きなんだなぁとYは思った。夢子さんは思っていた以上に、仕事とかサイクリングとか好きなことが多い人なんだ。夢子さんは好きなことに囲まれているんだ。

だから一人でも全然孤独じゃないんだ。夢子さんが必要だったのは彼女じゃなくて、俺の方だったんだ。彼女は自分一人でやっていけるだけの色々なものをすでに持ってる。彼女はどうしても俺と生きていく必要はなかったんだ。自分一人で十分に人生を生きていける人なんだ。Yは孤独だった。Y の恋敵はリフォームとサイクリングだった。

彼女にとって俺は必要な人間じゃなかったんだ。俺にとって夢子さんはどうしても必要な人なのに。Yは夢子さんなしの人生は考えられなかった。この先一人で生きていくなんて自分には不可能だった。一人で生きていくこの先の人生を考えると、途方に暮れてしまう。自分の人生を考えた時夢子さんはどうしても必要な人だった。

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