第5話

「熟生の成瀬君だけど、数学は結構できるのに現代国語は全く駄目なのよどうしたらいい、何かいい方法ないかしら?」

「何か好きな本を読ませたらいい。」

「何か良い本ある?」

「成瀬君は何が好きなんだい?」

「車関係かしら。」

「じゃあ車に関する本を読ませればいい。」

「例えば何か良い本ある?」

「スポーツカーとかトヨタの歴史とか色々あるよ。

今なんて劇的に変化しているからね車は。」

ガソリンで走ってたのが今じゃ電気自動車だよ。街を走るたび思うよ、本当に空気がきれいになってきたなぁって。どんどん電気自動車が増えてるからね僕もそうだけど。ガソリンが高いっていうのも一つの追い風だろうし、これからは電気自動車にするしかしょうがないんじゃないかな。買うときはめちゃくちゃ高いけどまあ補助金もあることだし早めに変えとくべきだよ。」

「実際乗っててどうなの電気自動車って?」

「思ってたより力もあるし、楽だよガソリンスタンドに行かなくていいから。維持費もガソリン代よりは少ないだろうし。」

「電気自動車に乗り換える人が多いわけね。」

「ちょうどタイムリーだよ車のことを勉強するには。」

「わかった、車関係の本を探してみるわ。」

「最近は本屋も少ないし、探しに行くなら栄の丸善に行くか千種の正文館あたりかな。」

「OK わかったありがとう。」

「行くなら付き合おうか俺も探したい本あるし。」

「じゃあお願いね。」


「正文館も変わったなぁ。」

「何がそんなに変わったの?」

「以前はコミック関係の本なんてこんなになかった。」

「最近はすごい漫画ブームだからね。」

「それにしてもここまでとは思わなかった。

以前は小難しい本ばかりで、コミックなんかほとんど置いてなかったのに。」

「時代ですよ時代。昔のことばっかり言ってると時代に取り残されちゃうよ。」

「今度子供にでもどんな本がいいか聞いてみるかな。」

「コミックは子供っていうのは頭が固いわね。大人も結構読んでるわよ結構昔から。」

「そうかじゃあ熟で若い連中に聞いてみるか。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る