第3話 計画的脱サラ

8年前 ダンナは急に脱サラした。

いわゆる個人事業主となったのだ。

私にはほとんど相談はなかった。


この業界では顔の知れた“ドン”を紹介された。

日頃のダンナの仕事っぷりを褒めていた。

独立を応援してくれていた。

そしてその人から

トラックを買う話しが

すでにできていた。


トラックのプレートは〝412〟


会社の名前は2人の名前からとって

『高』・『和』を入れたい。


完璧に外堀を固めていた。

これほど本気だと反対できない。

この男は私が思ってるほど

小心者ではなかった。


はなちゃんへ

あなたには相談していた?


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