第2話 15年前の記憶

もう15年も前だ。

まだメールの時代。

〜 ○○ちゃん、長いこと待たせてごめんなぁ

今、仕事終わったよ 〜

ダンナが浮気をしているなんてびっくりだった。

結婚15年経っていても毎朝キスしている。

もちろん寝る時もおやすみのキス

布団では一緒に手を繋いで寝る。

頻繁でもないがレスでもない。

浮気をされる理由もわからない。


ガソリンスタンドのバイトの子に携帯を貸しただけと言う、その本人も電話を代わって

「すみません」って言う。

いろいろと疑わしいが、うろたえる事なく

堂々と帰宅してきた様子にすっかり

だまされていた。


私はダンナの事を

嘘がつけないし、

浮気ができる心臓は持ち合わせていないほどの小心者だと思っていた。


はなちゃんへ

あなたはこの時

私の存在を知っていたの?

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