第9話 文字だけの世界
小説とは、文字だけで読者の頭の中に世界を展開させるわけなものだから読んでる方もけっこう大変なんですよね。
身近な別の例だと落語があります。これは、耳から入る話し言葉だけで、頭の中に登場人物が歩いて悩んで飛んで跳ねてって感じでしょうか。
落語家の場合は、すでに、そのあたりを捉えてあって喋るお話の端々に通貨単位とか時間の単位の説明を加えていきます。説明が必要なのは、聴衆の年齢層とかや一つ前に演じられている落語の様子を脇で見ていて説明が必要か、その辺を考えてる。
(と思う)
通貨の単位は、江戸時代と明治では異なるので古典落語の場合は苦労をすることになる。
もとに戻って小説の世界の場合。
特にオンライン小説の場合は、挿絵を期待できないですよね。なので近況ノートを使って説明することになるのかな。あ”。否定してるわけではないです。どちらかというとうまい手を考えたなと思ってます。
できるだけシームレスにやってのけることができれば、頭の中の妄想をうまく表現できるかも。
私の場合は、(うまくできるのか?)なんて風にカッコで囲むとかをやってます。これは、池波正太郎の文体にも出てきたかな。
複数人の登場人物が腹の中で考えてることを異なる【】なんかで書き分けると面白いかもね。
あとは、ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉとか小さい文字を工夫して使い回すとかね。
できる範囲で、文字サイズが変えられるとかなり幅が広がるかも。
ここまでが2023年に書いたパート。
ここからが、追加分
「ナルAの傀儡」という小説がありましてね、創元社文庫だったかな。これが、なかなかによろしかった。というのも特定の部分だけフォントサイズを替えたんだ。いまでも覚えてるけど間違ってなければ
「君は罠にかかった」という小さな文字で書かれたカードを読んだ主人公。しっかり罠にかかってしまってた。なんとか抜け出すんですが、革新的だった。
ヒーローが若いから小さな文字でも読めたわけで、年寄だと無理筋。
それから暫くしてフォントを変えるってのが当たり前になってきたんだ。頻繁には出版されたとは断定できないけどね。出版された本を片っ端から読まないといけないし・・・それほど本代に割けるわけでもない。
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