空は陰り、曇り空、甘い雨だれが降りる。
本日のお昼時、
「
「・・・そっか」
ここのところ顔色が不健康で元気もなかったので、気になって来たが、いったいどこに行ったのか・・・。
「ありがとうね」
「いいよ。また何かあったら呼んでいいから」
「
「うん、そうなの。・・・えっと・・・」
「
「ねえ、なんで外に?
「・・・・この先だ」
彼女の視線の先では、幼馴染である
「
叫ぼうとするが、背後から
その甲斐もあってか、向こうの側の生徒には気づかれることはなかった。
「なんで止めるの?!」
「・・・・ああなって当然だ。これはあいつの自業自得なんだよ」
「あんなのが許されていいはずがない!」
そう強気に言い放つが、
それを伺った
「あいつは頭がおかしんだ。そんな奴とつるんでるとお前まで目をつけられるぞ」
彼は目くばせで、自分達の視線の先を示して見せた。
そこでは
地面に横たわった肢体は、ピクリとも動かない。
その有り様に、
だが、
「
◇ ◇ ◇
「
「あ・・・・ああ・・・・・・・」
意識を失っていた
もう終わったのかとあたりを見まわすと、ここに連れて来たクズどもがいなくなっており、代わりに
「あはは・・・ちょっと転んじゃったみたいだ、
「・・・そ、そんなわけないでしょッ!?」
無理に誤魔化そうとする
その様子に、
「こんなのすぐに止めさせないとっ・・・
「・・・・・・そのことなんだけどさ————————」
あわや学校に抗議に向かおうとした
「俺たち・・・ちょっと距離を置こう」
「—————————何言ってるの、
しばし絶句した
そんな
「
一歩下がったところからふたりを見守っていた
「・・・・俺は敵だぞ」
「それでもいい。
その頼みに、どこか腑に落ちないのか顔を
「いいのか?自分で言うのもなんだが、
「・・・そうなったら、潔く諦めるよ」
ふたりの会話を全く理解できなかった
「ち、違うよね?嘘なんだよね?ねえ、
「ごめんな、
だが、そう痛切に願おうとも、
・・・・・俺のせいで、
それだけが、彼が許さないことだから。
「やだよ・・・こんなの望んでないよ」
最後に校舎裏に響いたのは、少女のすすり泣きだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※
次回「雨は砕き、雷鳴は胸を貫く。」
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