第12話
「僕も好きですよ。風情が有って」
「兄ちゃんみたいに言う奴も居るんだよなぁ。
入手した食料は基本的には山分けであり好きな
魚や貝や海草を
第一、
実際、
三階に
男の妻は
余りに
男の妻は、もう一人分の食事を作る
火の勢いは常に一定であり作って居る間ずっと
別に手抜き料理と云う
何はともあれ
旨かった。素直に
基本的にはどの階のどの部屋にも寝具や
一部屋が寝室に
一部屋が台所兼居間、残りが家具を有する寝室と
十階建てに
年若い男は余り広い部屋は好かないからと言って、四階か二階の部屋を使わせて欲しいと申し出た。髭面の男は
年若い男は髭面の男の意を汲んで有難く四階の一室を使用する事にした。今夜はもう疲れて居るだろうから、との髭面の男の言葉通り部屋に
翌朝に
三階に行くと三人分の朝食が
「仕事の心配とかはしなくて
「
「
「
食事が
単独で行動するのは
否、
思考は堂々巡りを
階段を登って扉を開けた先には町の様子が広がって居る。海側は建物が低くなって居る
舟を使わずとも隣の建物へ行く事が出来るが、
眼下では丁度髭面の男が舟を漕いで出掛ける所だった。年若い男には
年若い男は
年若い男は素直に階下に降りた。玄関から外へ出ると舟が
中心に通ずる
波は無く、海面は鏡の様に綺麗で空と建物を映し出して居る。水は澄んで居た。薄い黄色の背びれを持つ
魚は悠然と海面近くを泳いで居た。探して見たが近くに似た魚は居ない。
探そうとして、止めた。今すべき事では無い。年若い男は
彼は舟を方向転換させ町の中央に
十七階建ての建物には入口が八つ
誰かが返しに来たのであれ、舟が自動的に戻って来たのであれ、
ピラミッド状に
太陽は中天に有った。真上から陽光を
階段登りで温まった体を太陽は容赦無く熱する。汗が一気に噴き出した。日陰を探して見たが太陽との位置関係でそんな物は無かった。もう少し傾かないと
彼は建物の中に戻り、台所に行って蛇口を
日は
年若い男は町全体を見渡した。
見ると猫が足に
何かを訴えて居る様にも見えるが年若い男は猫の言葉を解さない。
妙に
突然猫が走り出して来て、年若い男の足にしがみ
何事か伝えたい事が
「何だ、餌でも欲しいのか? 僕は持って居ないぞ。見ての通りだ。だから、そんなに鳴かれても
猫と海猫は年若い男が話し始めると、
「
結局、
一階
「一緒に来る
日が沈み始め、四六時中
年若い男は
と、髭面の男が舟に鎮座した猫と海猫を見て目を丸くした。聞く所に
海猫は自分で餌を確保して
「と云う事は、
年若い男が
「
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