第4話 塾会員ナンバー1番

職場の同僚のお子さんについて関わった事例を紹介いたします。


そのお子さんは中学3年生。10月に行った模擬試験の結果があまりにも悪く相談を受けました。正直言って小学生の勉強は答えを見れば何とか教えられるが中学生の相談はちょっとどうしようかと戸惑った。

まあ悪いといっても塾にも通っているし合格ラインぎりぎりのとこにいるのではないかとも思っていた。

それは10月もあと2週間で終わる土曜日の昼下がり、親子と待ち合わせをしてランチをすることにした。

同僚いわく『中学2年生から個別塾に通わせているが公立高校模擬テストの結果、希望校の判定がC~E。子供の自主性に任せていた。冬期講習に30万円払わないといけない状況です。塾に任せきりでは成績が伸びないので見てほしい』ということでした。本命の通いたい学校(偏差値57)はE判定。合格の可能性は皆無だと思ったが本人には言えなかった。

模擬テストの結果を見せてもらった。数学47点、図形の問題2次関数の問題には手が付けられていなかった。英語40点、英作文が白紙。社会45点・理科64点・国語59点漢字の間違いが目立った。

小学生の勉強なら見てあげられるが中学受験生の勉強を私に託されても・・・・・

それも『E判定』

一か八かの掛けでしかなかったが同僚に「今まで塾にお金をかけてきても成績が伸びなかったと思うなら今回冬期講習に30万円だしても伸びる可能性は少ないと思う。無駄な金と時間を塾に払うか・専門卒の私に託すリスクを取るかはあなたが決めてほしい」と伝えその日は解散した。


受験まで後4か月。数学は50点取れない状況。塾の先生からは図形は捨てましょうと言われていたみたい。『お金を払って塾に通っていたのに、できるようにするどころか図形は捨てましょう!』というのは無責任すぎる。

そんなこともあり、同僚ママさんの出した答えは『くまこさんよろしくおねがいします』という答えでした。


11月から週2回 ・2時間という約束で勉強を教えるということにしました。

まずは私は英語と国語はできないので一旦置いておいて、数学を40点から70点まで上げようという計画を立てました。理科と社会はテスト2か月前から取り組めば何とかなる思っていました。


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