ぬくもり

アパートに着いた。

それからはうる覚えである。

なんとなく四人で話して、夜中になった。


実家に電話をするのを忘れていた。

どんなに母は心配しただろう。

 

 私と先生は、一つのベッドに入った。

抱きしめられた。

怖くはなかった。

 暖かかった。


母に寄り添って眠るのとは違う、男の人の大きな体。

 

 気持ちはひとつだった。

深く触れたい。

 キスをした。

大人ぶっていた私だけど、初めてのキスだった。

キスって、舌を絡めるんだ。と、初めて知った。

 抱き合いながら、何度もキスをした。

とにかく、先生にしがみついた。

 そのまま、眠ってしまった。

起きた時は、服を着ていたので、それ以上はなかったらしい。


 その後、ユリコは友達の大学生の話ばかりしていた気がしたが、よく覚えていない。

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