昭和の女子中学生

不良がかっこいい


 板橋と練馬の境目にある古くからある公立の小、中学校に姉と通う。

 

 私は幼稚園の頃から、母と離れるのを嫌がり、いつも遅刻やお休みを繰り返していた。

 同居する祖母の、甘やかしもあり、わがままはエスカレートするばかり。

 

この頃には姉も流石に愛想をつかし、冷たく当たってきた。

 勉強はできる方だった。その他のことも、割と器用にこなす子だった。友達も多かった。

 

 ひとつ、コンプレックスを上げたら、一重瞼で男の子によく間違えられた。

 もちろん、男の子のマドンナには程遠い。

 高学年のクラス替えで、学年一、美人のリエと同じクラスになった。


 家が近く、小さい頃、何度か遊んだことはあるが、つるんだことはなかった。

 5年で同じクラスになり、当然、リエの存在は気になった。

 速攻で友達になろうとアタックした。

 そう、なぜならば、私は優等生で褒められることには興味がなかった。

 とにかく、カワイイ軍団に入りたかったのだ。

 リエはきつい性格で、いじめも日常。ダサい服で登校すれば、無視はもちろん、意地悪さえやってきた。この関係は、なぜか苦しいのに中学までつづいた。

 そんなこんなで、私の不良とも言える行動はエスカレートしていった。成績は落ち、先生や親からも信頼を失っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る