第16話 始めての家庭教師

赤井琴音「それでは、授業を始めます。よろしくお願いします」

シン「はい、お願いします」

赤井琴音「では、ここのページからやります」

シン「ん?どうぞ」

赤井琴音「いや、あなたがやるんですよ」


シン「あ、そうですね笑 シンの心の声(いや、ここやったことあるー。用意したって言ってもこういうところは適当やな)」

シン「田中頑張ります!」

赤井琴音「は?なに言ってるんですか?」


シン「いやー、気合いの入れ方ですよ、気合いの入れ方!始める前によくあるルーティン的ななにかですよ!」

赤井琴音「いいからやってみてください」

シンはすらすらと問題を解いた。

赤井琴音「え、バッチリ。教えることないじゃん。あなた天才?」

シン「まぁ、そうですね。天才に近いかもー」


赤井琴音「なら勉強は必要ないでしょうか?」

シン「いえ!あなたとお話したいです!」

赤井琴音「それ勉強関係ありますか?」

シン「おおありですよ!思春期の男子にとってはおおあり!」

赤井琴音「は?不快なんでやめてください。あなたとは家庭教師との関係でしかないんだから」


シン「う、ごめんなさい...分からないところあったら質問します...」

赤井琴音「ええ、そうしてくれたら助かります」

シンはカリカリと問題を解いた。

ちらっと赤井さんを見るとスマホをいじっていた。

シンの心の声「仮にも高額な給料で働くのにこのアマ...まぁいいか俺は優しいからこんなことでは怒りませんから」


シン「あの、赤井さんはいくつですか?」

赤井琴音「は?女性に年齢聞いていいと思ってるの?」

シン「いやー、答えられないなら結構です...」

赤井琴音「24だけど文句ある?」

シン「いや、ありません!ありがとうございます! シンの心の声(僕が年上好きなのは秘密にしておこう)」

赤井琴音「くだらない質問してないでここまで終わらせてね。田中君😊」


シン「分かりました...」

シンは珍しくも一生懸命に机に向かった。

シンの心の声「ここまで勉強したの久しぶりだなー。勉強嫌いなんだけど」

隣に先生がいるとサボるにサボれない状況だった。

すると、隣から突然爆音の音楽が流れ出した。

シン「ビックリしたー、あれこれ僕の好きなDTSの曲だ」


赤井琴音「す、すいません。突然びっくりさせるようなことに...」

シン「突然流れることもあるので共感しますよ👍️ ところでDTSお好きなんでか?」

赤井琴音「ええ、大ファンです...」

シン「メンバーは誰推しですか?」

赤井琴音「トト推しです。キム トト...」

シン「おお、さすが王道!僕はスズ推しです!ジョン スズ!!」

赤井琴音「それも定番じゃないですかー、ま、私は全推しですけどね。皆ダンス上手いし歌もラップも上手いから」


シン「それわかるー、年々PVが、美しく映ってて皆尊い...」

赤井琴音「それな!夏のTIGERって曲はまじで最高だったね!!」

二人はすっかり話せるようになった。

赤井琴音「って、今授業中なんですけど...失敬、あなたとは生徒以上の関係になれませんので」

シン「ええー、不可抗力じゃないですかー。まぁいいですけど」


シンは再び机に向かった。

しばらく時間が経った。

赤井琴音「では、この辺にしておきましょうか。また後日スケジュールを組んで続きから行いたいと思います」

シン「赤井さん、お疲れ様でした。またよろしくお願いします」

赤井琴音「はい、お疲れ様です。田中君頑張ってね」


赤井琴音が部屋をでた。

シン「とりあえず筋トレの続きするか」

シンはゆっくりと筋トレ室に向かった。

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