第5話 「誰!?あのイケメン!?」

「俺だよ、俺。」


「オレオレ詐欺!?」


「もうそのくだりやった!?……蘭葉だよ!蘭葉。

学 弘人の息子で2月に誕生日を迎える学 蘭葉!」


「!?ほんとに蘭葉なのか……?」


「ああ!異世界転移して帰ってきた正真正銘あなたの息子、「学 蘭葉」だよ……」


「らんば~~~!!」


いきなり父さんが抱き着いてきた。

そう。多分俺の予想だが、俺が瘦せたことに喜んでいるんだと思う。

父さんは俺が3年生の時から俺が痩せれるようにいろいろなことをしてくれた。

朝早く起きて俺と一緒にジョギングに行ってくれたり、痩せるためにと言って、

野球部に入れてくれたりしてくれた。

本当に感謝している。しかし、俺は痩せなかった。

それどころか肥る一方だった。


「ああ、父さん……痩せることができたんだよ……」


「よかったな!らんば~~!父さん嬉しいよ~!!」


謎の感動に浸っていたら母さんが入ってきた。


「なに男二人で抱き合ってんの!?」


「晴香~なんで言ってくれないんだよ……」


「え!?母さん言わなかったの!?」


「ご、め~ん!言い忘れてた。」


なんで……これだから母さんは……


「父さん、知らない人が蘭葉のベッドで寝てると思ってびっくりしたんだからな……」


「ま、そりゃそうなるわ……母さん……頼むよ~」


「めんごめんご。」


「「軽!?」」


チャンと反省してんのかなぁ……


「とりあえず……外行ってきたら?痩せたから楽しいんじゃない?」


今まで不登校だった俺にそれはきつくないっすか?

まぁ……異世界のほうがよっぽど危険だけど……


「ダイジョブよ~そんな誰がいじめるってわけでもないんだし、

例えいじめられようとしても勝てるでしょ?蘭葉。」


「エスパーか!?もう……周りにいる奴エスパーしかいねーんだけど……」


「女の勘ってやつよ!」


そうだな……ヘラクレスは神だしな……


「んじゃ……買ってきた服見せて~」


「待ってました!じゃあ……」


それから30分後……

「いいじゃない!イケメン度がさらに増してカッコよくなったわね!」


ほんとに俺かってぐらい似合ってるな……

なんかうれしい……


「じゃあ行ってきま~す!」


「行ってらっしゃ~い。」


この会話も、1年ぶりだな……


「よし……力が使えるか試してみるか……」


魔法については実験したが、身体能力はまだ試していない。

ヘラクレスはそのままだと言っていたが……

もしそうなら俺は音速以上で動けるんだが……


「ちょっくら隣町まで行けるか試してみるか……」


そして俺は、2秒でに着いた。


「嘘だろ……魔王を倒したせいでレベルが上がりすぎてAGIがとんでもないことになってるんだ……」


やばい……これ……下手したら世界が終わる……

鑑定をかけてみよう……


LV 1000 (MAX) 「学 蘭葉」


HP 10000/10000

MP 10000/10000


ATK 2000 DEF 3000 AGI 10000 INT 1000


スキル

「自動翻訳」、「自動追撃(現在使用停止中)」、「剣術LV100」、

「槍術LV100」、「弓術LV100」、「魔術LV1000(上限突破)」、

「自動洗浄」、「安らぎの眠り」、「神との会合」……etc……


称号

「勇気あるもの」

「魔王を打ち取りし英雄」

「異世界人」

「世界を救う者」

「大罪を背負いし勇者」


な、なんかやばい……

LVがカンストしてる……

それにHPとMPが一万!?ぶっ壊れてる……


それに……称号も……

ん!?「大罪を背負いし勇者」!?


鑑定!

「大罪を背負いし勇者」……

強欲、怠惰、憤怒、嫉妬、傲慢、色欲、暴食。

このいずれかが一人の人間が持つ力の範疇を超えたものに与えられる称号に、

勇者という条件が加わったときのみ現れる称号。

ステータス効果5倍を3時間付けられる。(一日一回まで)

(現在、「強欲」、「暴食」、「憤怒」の大罪の条件を満たしています。)


……言わせてほしい……


なんだこのぶっ壊れた称号は……!?!?!?


ステータス効果5倍だと!?

しかも3時間……強すぎる……


一時的にHPやらが50000になるってことか……

多分、一生使わないだろうがな……

あと、なんで「暴食」の条件満たしてんだよ……


さて……じゃあ帰るか……幸いここは森だしな……

そして俺はまた走り出し、自分の家に帰ってきていた。


「マジで一瞬だな……俺が強すぎる……」


さすがに今帰るのもなんだから……ちょっと散歩してくか……


俺は近くのコンビニまできていた。


「そういえば……こんな商品あったなぁ~……」


今は午前10時、みんな学校に行っている時間だ。

だから、ほとんど人がいない。


……うわ~マジか~店員女性なんだけど……

話しかけたくないが……行くしかないな……


「すみませ~ん、会計お願いします。」


「は、はい……」


なんか……気のせいかもしれないが……

なんか頬が赤くないか!?


「あの~大丈夫ですか?」


「あ、ああ……すいません……ぼーっとしちゃって……」


「大丈夫ですよ!」


「ぐふぅ……」


なんだ!?笑顔にしたらなんか鼻血出して倒れたんだけど……

なんで!?


「あ、あの……大丈夫ですか!?」


「だ、大丈夫です……」


ま、とりあえず……帰るか!

それにしても景色が違うな~やっぱ身長伸びたからかな……

さて……家に着いた。


「ただいま~」


「おかえり。」


母さんが出迎えてくれた。


「あ、そうそう……今日塾だからね!」


「!?忘れてた!?」


さあ……いよいよやばいぞ……


第5話終わり

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