第2話 優の考え方

(また羽奈を泣かせてしまった。僕は彼氏失格だ…。)ハプニングがある度落ち込む優。この繰り返しでうつ病が更に悪化する。

「優?大丈夫だから。1人で抱え込まないで。私にその辛さを少しでも分けて。」

(あぁ、また優しくしてもらっている。羽奈はどこまでも優しい。)

「辛い。辛いよ。けど誰にも迷惑かけたくなくて、僕なんてこの世に要らないんだよ。きっと。」ネガティブな考え方になると、いくら明るく振舞おうとしてもネガティブになる一方。

(羽奈に僕の負担を背負って欲しくない。羽奈にはどこまでも幸せであって欲しい。)

「今日さ、お出かけしない?ほら、ずっと家に閉じこもっててもつまらないじゃん。晴れてるからさ、ピクニック行こうよ!」

羽奈の輝く瞳。その瞳に優は誘われる。

「そうだね。家にいてもただの引きこもりだね。」お互い顔を見つめ合い、くすっと笑う。

「よーし!サンドイッチ、一緒に作ろ!」

「うん!」羽奈の誘いに優は乗る。落ち込んだ波から少し引き上げられた感じがした。

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