第25話
美咲さんとコラボ配信をし、心美さんとの模擬戦に負けてから早いことでもう一週間。
「はい!どうも皆さん、こんにちは!配信者です!」
一週間経っても決して衰えることのなかった僕への興味と熱狂の中で僕はカメラの前で配信を開始していた。
既に同接の数は一万を超え、十万にさえ届きそうな勢いである。
コメント
・こんにちは!かけるくん!
・待っていたよ!
・ようやくの配信か……
・かけるくんだ!
・こんにちは!かけるくん!
・こんにちは!かけるくん!
「おぉーい!ちょっと待って!?僕の本名で呼ぶな!そのいじりはやめてくれ!僕に聞く。僕は配信者ですよー」
コメントで飛び交う僕の本名に僕は大きな声を上げる。
「ふっ……これはもう仕方ないか。美咲さんを止められない僕の脆弱さに理由があるのだから……冒険者の顔と言える人になんて逆らえなかったよ……」
コメント
・悲しき冒険者の上下関係
・厳格
・あの人が相手じゃ仕方ない
・案外厳しいんだな
・美咲さんに逆らうなんてありえないしな。
・冒険者は結構体育会系のノリだぞ?
「まぁ、僕の本名に関連は一旦置いておいて今日の配信の本題に入っていきましょう!もう既に背景を見ればわかると思いますが、僕が今いるのはダンジョンではありません!僕の自宅です」
今日の僕はダンジョンでなく、自分の家で座って配信していた。
「今日の動画はダンジョン探索配信ではなく、前回の配信でも言った内容の配信についてやっていくよ!」
コメント
・え?何?
・一体何するつもりなんだ?
・うぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!
・もしかしてマジで自分のスキルについて話すつもりなのか?
・え?マジ?
・正気か?
「おぉー。コメントでももうわかった人がいるみたいだね!今日の配信の企画は美咲さんにも止められた僕のスキル紹介だよ!冒険者に一切関わりのない一般人どころか、冒険者でさえも自分以外のスキルについて詳しく知らないと思うから、結構興味深い内容になると思うよ!美咲さんにあそこまで言われた冒険者のスキルをとくと知るが良いだよ!」
僕は言葉を言い切り、今日の配信の内容について語ったのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます