第13話
一回目となるダンジョン探索。
それはタマの途中出現によって中途半端なところで終わってしまう結果となった。
今日はそのリベンジである。
「はい!ということでどうも皆さんこんにちは!昨日の今日だけども、前回は僕の飼い猫であるタマの出現によって中途半端になってしまったので、今日も配信です!」
初配信の次の日、今日も僕はカメラを片手にダンジョンへとやってきていた。
ちなみに今日は既に5階層にまで一人で来ている。
「僕はリアル高校生で結構リアルも忙しくて毎日配信はキツイので、毎週土曜日に配信する感じになると思います。昨日の今日状態はイレギュラーだね」
コメント
・おー、二回目来たな。
・継続するのか?
・マジに高校生なの?
・現役高校生が平然とダンジョンに潜っている……妙だな
・あのかわいい猫は?
視聴者の数は結構いて、コメントもかなり早い速度で動いてくれている。
流石に昨日の今日じゃ話題性もあって、視聴者の数もかなり多いな……良き良き。
「猫は来ません。僕の配信は僕がモテるためにやっているので……タマがいたら僕の人気をすべて猫に奪われてしまう」
コメント
・モテるためwww
・すっごい理由来たwww
・www
・というか凄いそもそもの話なんだが…ならなんで仮面つけているの?
・こいつなら探索者になった理由もモテるからとか言いそう
・それはそう
・えー、猫居ないのか
・あの猫はタマちゃんって言うのね
「いや……仮面に関しては許してくれ。顔出しは色々と勇気が足りない」
コメント
・ダンジョン潜っているやつが顔出し気にするん?
・まずダンジョンへと潜ること自体を躊躇え
・なんでそんなことをする勇気もない人がダンジョン配信なんて無謀なことをしているんですかねぇ。
・それな
「再度言おう。許してくれ。いずれ、顔だしするから待って。ということで今、僕は既に5階層にいて魔物も近づいてきている気配がするので僕は真面目にダンジョン探索していくから、コメント見れない。ごめんね」
ある程度コメント欄との対話をこなした僕はスマホをポケットにしまって片手の自由を確保する。
これで良し。
「よし!行くか……って、タマぁ!?」
行こうと頷き、歩き出した僕。
通路を少し歩いて右に曲がった瞬間にいたリザードマン数匹の死骸の上に鎮座しているタマを見て僕は驚愕の声を上げた。
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