やるかやられるか
父親が恩人と顔を取り替えたということは、今恩人の顔をしているのが本当の父親だ。
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ということは、僕は
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父親に、会っている。
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先日の火事で助けたあの男性が、一緒に入院したあの男性こそが探し続けていた父さんじゃないか。
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そういえば僕の顔を見た時、男性はハッとした表情をした。
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あれは僕が息子だと気づいて驚いた表情だったんだ。
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僕の中で様々な感情がひしめいた。
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恩人を殺してしまったこと、父親に既に会っていたこと、頭では理解できたつもりでも心が追いついていない。
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僕は、これからどうするべきなんだろうか。
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、、ちょっと待ってくれ、、
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父さんが放火のニュースを見て僕が犯人だと知ったら、僕が父さんを殺そうとしていた事がバレてしまう。
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中身が入れ替わっていたと知った僕が今度こそ自分を殺しに来ると思って逃げてしまうんじゃ、、
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-------いや、もしかすると、、、
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「自分が殺される前に僕を殺そうとするかもしれない。」
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刑事「、、まさか、、もう10年も経っているのに、今さら自分の子供を、、?!」
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いや、父さんからやりかねない。
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刑事「なんにせよあなたには一緒に警察に来てもらわないといけませんので、警察署であなたの身は守ります。」
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「そうですね、、分かりました」
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そうだ、僕は殺人犯だ。
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このまま警察に行けば父さんに殺される心配もないし、警察へ行こう。
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そのまま家を出て刑事の後ろについて歩き、車に乗ろうとしたが
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これで終わりなのか、、
復讐の為に今まで生きてきたのにここで終わりなのか、、
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そんな感情がふつふつと湧いてきて
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次の瞬間、僕は刑事を蹴飛ばして走り出した。
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刑事「待てっ!」
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僕は無我夢中で走った。
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気がつけば兄が入院している病院に来ていた。
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