第24話 二十四
それから部屋で休んでいたのですが、アリサちゃんと鉢合わせになってしまい、気まずい雰囲気になってしまったので、
逃げるように部屋から出ていこうとしたら、呼び止められたので足を止めると、腕を掴まれてしまいました。
そして、抵抗する間もなくベッドに押し倒されてしまったのです。
まさかこんなことになるとは思っていませんでしたが、相手が相手なので逃げ出すこともできず、大人しく従うしかありませんでした。
「キスしたいです、お願い」
と言うと、アリサちゃんは優しく微笑んで唇を重ねてきました。
彼女の柔らかい唇に包まれながら、何度も啄むような口付けを交わしていくと、次第に気分が高まっていって、
自分から求めるようになっていました。
やがて、互いの舌先が触れ合った瞬間、痺れるような快感に襲われ、無意識のうちに声が漏れてしまうほど感じ入ってしまうのです。
そうして暫くの間、夢中になってキスをしていると、不意に彼が離れてしまいました。
どうしたのかと思っていると、今度は首筋に吸い付かれ、そこにもキスをされるのです。
「んっ、んんっ、ちゅっ、ちゅぱっ、れろっ、んむっ」
それから暫くの間、されるがままになっていると、ようやく解放されました。
私とアリサちゃんが戯れているとそこへアルヴェルスがやって来るとこう言われるのです。
「英里、俺ともキスしようか」
「はい!」
即答した私は彼の元へ向かい抱きつくと、そのまま熱い口づけを交わすのでした。
それはとても濃厚で、甘く蕩けてしまいそうなほどでした。
あまりの気持ち良さに、頭の中が真っ白になってしまうほどの衝撃を受けた私は、一瞬意識を失いかけましたが、
寸でのところで踏み止まりました。
けれど、完全には防ぎきれず、僅かな間だけ放心状態になっていましたが、すぐに気を取り直して意識を切り替えました。
それから、気持ちを落ち着かせてから、ゆっくりと目を開けると、目の前にアルヴェルスの顔があり、
目が合うと微笑みかけられたのですが、その笑顔が素敵だったので見惚れてしまい、頬が熱くなっていくのを感じていました。
そこで我に返った私は慌てて顔を背けようとしたのですが、それよりも早く、彼によって顎を掴まれてしまいました。
そして、強引に正面を向かされてしまうと、今度は顔を近づけてきて、再びキスをされたのです。
しかも、先ほどよりも激しいもので、呼吸するのもままならないくらい激しく求められてしまったので、
意識が朦朧としてしまい、何も考えられなくなりました。
「英里の唇は相変わらず、柔らかいな」
「もう、いきなり何をするんですか!?」
そう言って、怒る素振りを見せながら、頬を赤く染めていました。
(だって仕方ないじゃないですか、あんなことされたら誰だってドキドキしてしまうに決まってるでしょう!)
そんなことを考えていると、いつの間にか背後に回り込まれていました。
そして、耳元に息を吹きかけられたかと思うと、耳朶を軽く噛まれてしまいました。
その瞬間、全身に電流が流れたかのような衝撃に襲われたのです。
さらに追い打ちをかけるかのように、今度は耳の中に舌を差し込まれてしまいました。
そのせいで変な声が出てしまい、慌てて口を閉じるも間に合わず、くぐもった声を漏らしてしまいます。
それでも構わず続けられているので、どうにか耐えようとしていたのですが、
「ひゃっ!?」
突如、首筋を舐め上げられ、悲鳴を上げてしまいました。
「御免、やり過ぎたようだ、英里。さてと英里……共に魔物の討伐をしに行くぞ」
そう言うと、アルヴェルスは私の手を掴んで立ち上がらせると、手を引いて歩き出しました。
(ちょっと待ってくださいよ、まだ心の準備ができていないのに、勝手に決めないでくださいよ!)
心の中で愚痴を零していると、突然立ち止まって振り向いたので、ぶつかりそうになりました。
危ないですよ、と言いそうになった時、急に抱き締められてキスをされてしまいました。
それも濃厚なやつです。
舌が絡み合って唾液を交換し合ううちに頭がボーっとしてきてしまい、何も考えられなくなってしまいました。
暫くすると、唇が離れていきましたが、名残惜しくてもう一度して欲しいと思ってしまったのは内緒の話です。
その後、私達は宿を出て冒険者ギルドに向かいました。
ギルドに着くと、受付嬢に話しかけられました。
どうやら、指名依頼が入ったみたいです。
内容はゴブリン退治だそうです。
報酬金はかなり高額だったようで、これを受けることにしたようです。
早速、目的地に向かうため馬車に乗り込んで出発しました。
道中は特に何事もなく順調に進んでいき、目的の場所まで到着することができました。
そこは森の奥深くにある洞窟の入り口付近でした。
中に入る前に装備の確認を行い、準備万端整ったので、いよいよ中へ入ります。
中へ入ると薄暗く、ジメッとした空気が漂っていました。
奥に進むと、何かがいる気配を感じ取ったので、慎重に進みながら探索を続けていくことにします。
暫く歩いていると、前方に何かが動いているのが見えたので、そちらの方に注意を向けると、
そこにはゴブリンの群れがいて、こちらに気付くなり襲いかかってきました。
なので、戦闘態勢に入ると、剣を抜いて構えを取りました。
そして、最初に飛びかかってきた奴を切り伏せて、次に襲ってきた奴の攻撃をかわしてから、
すれ違いざまに首を切り落とすと、残りの奴らに向かって駆け出していき、次々と仕留めていきます。
気が付くと、残り一匹になっていたので、そいつにもトドメを刺して倒し終えると、
他に敵がいないことを確認してから剣を鞘に収めると、ホッと一息つきました。
そうすると、何処からか物音が聞こえてきました。
辺りを見回してみると、奥の方に何かありました。
近づいてみると、宝箱があったので開けてみましたが、中には何もなく空っぽでした。
(何もないのか……残念ね)
そう思って、戻ろうとすると、後ろから声を掛けられたので振り向くと、そこにいたのはアルヴェルスでした。
彼は私に近寄ると、何も言わずに抱きしめてきたので、驚いてしまいました。
ですが、すぐに落ち着きを取り戻して、彼に身を委ねることにしました。
それから暫くの間、抱き合っていると、不意に彼が顔を上げてきて目が合ったので、
恥ずかしくなって顔を逸らそうとすると、顎に手を添えられてしまい、逸らすことができませんでした。
そうすると、今度は唇を塞がれてしまいました。
最初は軽く触れるだけの軽いものだったのですが、次第に激しさを増していき、最後には舌を絡め合うほど深いものになっていきました。
暫く続けていくうちに息が苦しくなってきましたが、それでもやめることなく続けていくと、遂に限界を迎えてしまったらしく、
膝から崩れ落ちそうになってしまいました。
しかし、それを支えてくれたおかげで倒れることはなく、なんとか持ち堪えることが出来ました。
それから、息を整えていると、再び抱きしめられてしまいました。
突然のことで驚きましたが、抵抗することもなく受け入れていたので、されるがままになっていると、
今度は首筋や鎖骨などを舐め回されて、背筋がゾクゾクとしてきてしまうほどの快感に襲われ、我慢できずに声を出すの。
やがて、満足したらしい彼が離れる頃にはすっかり力が抜けてしまっていて、自力で立つことすらできなくなっていました。
そんな私を心配したアルヴェルスが手を差し伸べてきたので、その手に掴まって立ち上がると、そのまま手を引かれて連れていかれました。
そのまま洞窟から出ると私とアルヴェルスは街に戻らないで、茂みのある方へと行くのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます