第2話 髪についた花びらを払い落とす気にもなれなくて

甘い物が苦手なのに見かけるとつい三色団子を買ってしまう。

マカロンやフルーツタルトなどの華やかさはなく、彩り豊かなスイーツ界では地味な存在。

でも、穴場の公園で見る儚げな薄桃色と君の横顔にはぴったりだった。

「誰が食べるんだよ、これ」

ビニール袋とパックが擦れる音に僕は途方に暮れた。

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雨を受け入れる花びらに千春を祈る 想田翠/140字小説・短編小説 @shitatamerusoda

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