第48話 王都へ②
《中心の地》へ向かう。
その途中にも《天に続く道》を通るアンデッドがちらほらいて、倒しながら進んだ。全部は倒しきれなかったけれど、それはきっとルミアナの兵士たちが倒してくれるはずだ。その数は少なかったし、彩香が剣に呪文をかけたしね。
《中心の地》が見えてきた。王都はその中心にあった。
《城塞都市ルミアナ》に初めて行ったとき、なんて活気があってにぎわっているのだろうと思ったし、《最果ての村》はやはり田舎なんだなとしみじみと思ったんだけど、王都は《城塞都市ルミアナ》よりも背の高い建物も多く建築物も多く、さすがに王都らしかった。
……ただし、アンデッドがいなければ。
アンデッドが人間のかわりにひしめいていて、人々は建物に中に避難しているようだった。人の姿は見えなかった。
「……これはひどいな」
ルーがつぶやいた。
確かに、ひどい。アンデッドだらけだ。《城塞都市ルミアナ》に攻めて来たアンデッドがかわいく見えるほどだ。本当にすごい数のアンデッドだ。
これ、どうやって倒すのだろう? ピンクちゃんが炎出すと、アンデッド以外の建物や建物に避難している人たちをも燃やしてしまうし。
「弘樹くん、王城に行くわよ!」
彩香はペガくんに乗って、僕たちに近づいてきて言う。
「うん!」
「ほら見て! 王城からどんどん出て来ているの。たぶん、この辺にいるのを倒してもきりがないから。元を断ちに行こう!」
「分かった!」
僕たちは空中で話しながら、王城を目指した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます