第2話 とにかく避けろ
「ヤベェ!次は俺の番じゃん」
恐怖のあまり足が動かなかった。
だがこのままではさっきの人みたいに、悲惨な光景がフラッシュバックした。
「にしてもあの怪物ゆっくり向かってくる、足が動かない、金縛か!いや俺今ベットの上で寝てないし」
とどうでもいいことを考えているうちに怪物と自分の距離がもう数十メートルになっていた!
「やべ!やべ!まじでやべ〜って」
あんな肉の塊にはなりたくないとは叫びながら
ふとした瞬間、怪物がなにかを発したが、よく聞き取れなかった
「とりあえず、レールと地面の距離はざっと2.5メートルくらい飛び降りるにしては問題ない意地でも飛び降りるか」
身体が動かなかったかった必死に振り解きなんとか怪物と当たることなく避けることができた
すると
怪物が舌打ちをした。
「え!あいつ喋れるの!?」
といった矢先、別のレールに飛ばされた!
目の前には普通の電車が押しかけていた。
「おいおい!2度目にしては早すぎるだろ〜」
と叫びながらなんとか避ける。
一旦、落ち着いたところで、さっき怪物が何を言っていたのか考えたが、さすがにわからなかった。
そして、あたりいったいを見まわし、おかしな光景に気づいた!
さっき轢かれた人の遺体も血の跡も何もかもなくなっていた!
「人が無惨にも轢かれているのに、血の跡のないのは、死んだらこの世界から消えてしまうのか」
「にしても異世界は不思議なことだらけだな」
とぼやいていて、ふと上を見上げると
10メートルくらいだろうか、あんな高いところにレールが引いてある。
「いや!ちょっと待ってなんであんなところにレールあるねん!」
と、ツッコミ、よく見たら、そのレールに人がたっていた。
よく見るとあの怪物がその人に近づいてるのが見える。
「うわ!また轢かれるやん」
内心は自分がなにもできないことを悔やみつつただひたすら見ることしかできなかった。
「あ!轢かれる!」
とした瞬間!
目にも恐ろしい光景を目にしてしまった。
怪物の口が大きく開いて、その人を飲み込んだ!!
「え!怪物のあるあるだけど、まさか」
人を食べる怪物を恐る恐る見ると、口には血がべっとりつき、よだれと一緒に血とよだれが、滝のように降ってきた。
自分は少し離れていたので、それをかぶることはなかったが、恐ろしい光景だ!
そして骨が砕ける音があたり一体に鳴り響く。
「生々しい音だ」
つい声にしてしまった。
怪物は食べ終わったのであろう。
大きい骨と頭蓋骨を吐き出し、一瞬で消えた。
「あの怪物、器用に人食べるんだなぁ〜」
もう頭の中で、なにがなんだかわからなくなっていた。
さすがに、10メートルから落ちてくる頭蓋骨は地面で粉々になりその破片が自分の頬を軽くかすった。
幸いにも、少しの切り傷で済んだ。
「ポケットに珍しくあるが、ハンカチを使うまでもないな」
てかいつもハンカチいれてないけど、なぜ今日に限ってあるんだろうかと、どうでもいいことを考えていた。
あまりにも恐怖すぎて頭がおかしくなったのかわからないが、急に冷静な判断になった。
「あの10メートルに飛んだときのことを考えなくては」
といってる矢先、気づくとその10メートルのレールに立っていた。
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