カクヨムエッセイ大好き部部長(自称)です。こんにちは。
作者さんは、たぶん田舎生活のリアルを伝えようというところに端を発して、このエッセイを書かれているのかな、と思うのですが、
読んでみて、こちらに伝わってきたのは、それ以上の『感慨』でした。
東京の音楽業界から田舎の山里へと人生の舞台を移した作者さんは、
自然や野生動物、ご近所づきあい等の、一筋縄ではいかない苦闘の数々を、笑いを交えて紹介されますが、
そのあわいに呟かれる不意の一言が、20~50歳までの半生を振り返るようでもあって……
何とも言えない味わいを醸しだしている……
いい例えが思いつかなくて恐縮ですが、
静かめの居酒屋やバーで、面白い先輩の話を聞いているみたい。
なんて印象を受けました。
文章も穏やかで、読みやすいですし。
ほんと、とってもいいエッセイなんですよ……
笑ったり、感心したり、じんときたりしながら、一話ずつ読み解いていくのが、このエッセイには似合うのかなと思います。
それこそ、田舎暮らしに少しずつ馴染んでいくように……