第7話 友達が極端に減った
さて、落ち着いてくるとちょっとさみしくなり、都会が恋しく感じ人恋しくなる。
東京で同じような仕事で夢や目標を描き、事あるごとに居酒屋で意見を交わした友人たちとも殆ど連絡しなくなった。
連絡しようと思っても用事もなく、会って一杯そんな事も出来ないので電話もかけづらくなっている。
そうなると極端に友人が減ってくる。友達って何だったんだろう。
私の携帯電話は、鳴ることがほとんどなくなった。たまに残った仕事の問い合わせが来る程度だ。
私はこのまま忘れられた存在になって行くのだろう。
さみしいとは思ったがしかし、これが落ちぶれて行くものの宿命なのだろう。仕方ないのだと納得する。
ただ、しばらく時間が経って慣れてくるとまた違った考えも出てくる。
あんなに熱くなって飲み歩いた事が何だったのだろう、本当に必要だったのだろうか。
今は、さみしく田舎の家にいるが、沢山の本を読み自然の中で自分を見つめなおしている。
本当の友達なんて、きっと一握りもいないんだろう、私はそのようだ。
確かに寂しいかもしれないが、自分の時間が沢山持てる、それはそれでいいと思うことにした。
そう思わなければ、やっていけないし、これが落ちぶれる醍醐味?かもしれない。
殆ど連絡もしないが、電話すると「おお、久しぶり、何かあった?」その一言で当り前の会話が出来る友人が数名いる。
おそらく、この数名が本当の友人かもしれない。仕事や趣味なども関係なくなんとなく気が合っている。
田舎に引っ越すとき住所が変わるので、連絡した。
すると、「面白そうじゃん、何かあったら手遅れになる前に連絡くれ」そんな返事が返って来た。
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