第35話 夏の合宿 修羅場

キックアウトからゲームが再開された。

一輝(5番)「うぐぐ、まだお腹が痛い...我慢しなきゃ...」

一輝は苦しそうに走った。

それを見かねた伊沼が近づいた。

伊沼(4番)「おい一輝大丈夫か?俺見てたぞ、アイツ(島崎先輩)が蹴ったの」

一輝(5番)「見てたんだ...でもいいよ、気にしないから。それよりもこの試合で活躍しなきゃ...」


伊沼「無理するなよ、あとで監督のところにいこうな」

一輝「ああ」

試合は敦と一輝チームが7点リードする形になった。

そして事件は起こった....

審判は進藤コーチが努めていた...にも関わらず目立つように島崎先輩がファールのコールをする。

敦が先導を切り、一輝にパスを渡した。


しかし、一輝は手元から落としそうになり後ろに弾くような形で落とした。

そして、大きな声がはっきりと聞こえた。

島崎先輩「ノッコン!ノッコン!」

一輝がノックオンのファールをしたと島崎先輩が連呼したのだ。

しかし、進藤コーチは後ろに弾いたと思いゲームを続行しようと思ったが島崎先輩の声で困惑してしまった。


一瞬ゲームが止まった。

すると逆鱗に触れた男の声がした。

野太いがらがらの声で「おい!!!」

皆が凍りついたその視線の先に監督の姿があった。

監督はズカズカと島崎先輩の元に向かった。

監督「テメーいつから審判になったんだ?あん?」

島崎先輩「い、いえ....」

監督「あ?聞こえねーよ!!はっきり喋れや!!!」

監督の鋭い右手平手が島崎先輩の左頬に向かった。

バチンッ~~~!!

グランドに響き渡ったビンタ。


島崎先輩「すいません、すいません😭」

監督「テメーノックオンって連呼してたな、だが一輝は後ろに流してたぞ、上手くな」

監督は続けて

監督「島崎、なんでノックオンって言ったのか説明してみろ」

島崎先輩「す、すいません!嘘です!!!!」

すると監督の右足が島崎先輩の腹部に直撃した。

島崎先輩「ぐふぅっ、おぇぇぇ🤮」

島崎先輩はだらしなく胃液を垂れ流した。

監督「きたねーな、今すぐ拭け」


島崎先輩は自分の服で口元を拭いた。

そして、追い討ちをかけるように強烈なビンタが放たれた。

島崎先輩はめそめそと泣きながら崩れた。

ビンタを終えた監督は一輝の元に歩み寄った。

監督「一輝、これで文句ねーな。多少は上手くなったな、これからも頑張れよ」

一輝「あ、ありがとうございます!!」

その後は島崎先輩がリザーブになり試合が続行された。



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