第34話 夏の合宿 発端
お昼を食べ終えた選手達は午後の練習に向けて準備をした。
午後の練習は1年生の練習試合に向けてチームに別れ試合をする。
その過程で3年生達は観戦をし助言をする内容となっている。
現在、1年生は19人、2年生は12人で合計31人で1人リザーブにつき試合が展開できる形だ。
3年生達は自主練に励んでいる最中にチームを決めて合わせ練習に移った。
一輝「お!一緒だね敦くん!」
敦「お、おう。頑張ろうな」
伊沼「俺も一緒やで~」
3人は談笑をした。
渋谷「おいおいー、離ればなれかー」
井宮「俺ら2人ハブられたかー」
一輝「そんなことないよ!一緒に頑張ろうね!!」
渋谷と井宮「丸山っていいやつ!」
3人は笑いあった。
2年生の先輩達も仲のいい人と離れながらの試合となる。
監督が決めたメンバーにどのような意図が隠されているのかは選手達はまだ知らない。
城戸 星先輩「ひかる(城戸 光)負けねーからな」
城戸 光先輩「ほし(城戸 星)!俺の方が早いから勝つ!」
城戸 星先輩「な、なにを!!」
進藤コーチ「合わせは出来たか?じゃあ練習試合に移るぞ」
1年生と2年生「はい!!」
島崎先輩「テメー覚えてろよ、丸山~」
一輝「ひっ、が、がんばりましょう先輩...」
キックオフが放たれ試合が開始された。
審判が3年生がサイドに2人、主審が進藤コーチが行った。
一輝チームが取ったのは羽宮先輩(8番)だ。待望のキャプテン候補で背が高く火力もある期待のエース。
まずは、1年の渋谷(3番)、小林(7番)を軽々と避けた。
しかし、一筋の光線のような速度で向かう選手がいた。
岡本先輩(8番)だ。羽宮先輩(8番)は背が高いのであえて自分の背は低くせずスピードをあげてタックルをした。
羽宮先輩(8番)は勢いよく倒された。
村雨キャプテンと志免島先輩「ひゅ~~」
ラックに入る選手達。
一輝チームによる城崎(9番)がボールをだした。
敦(6番)がボールを受け取り左に展開をした。
敦「城戸先輩(星 12番)パスだします!!」
城戸先輩(星 12番)「おう!任された!」
城戸先輩(星 12番)はボールを受け取り前に走り込んだ。
すると横から、一輝(5番)「先輩!!パスお願いします!!」
城戸先輩(星 12番)は捕まりかけていた。
城戸先輩(光 12番)「逃がさねーよ、ほし!!」もう1人の新藤(11番)も加わり動きが止まった。
城戸先輩(星 12番)が左手にボールを持ち、一輝(5番)を信じてボールをスナップさせ一輝の方向にボールが渡った。
一輝(5番)はボールを受け取ったがその瞬間にタックルに入られてしまった。
一輝は倒れてこんだ。
急いで他の選手達はラックに入りボールを争った。
事は起きた。相手のチームに島崎先輩(7番)がラックに入っていた。
次の瞬間、一輝の腹に目掛けて爪先蹴りをかました。
一輝(5番)「ぐっふぅぅっ!?」
腹に激痛がありながらもなんとかボールをだした。
城崎(9番)が急いでボールをだした。
ラックが解除され一斉にボールの方向に駆け寄った。
しかし一輝がうずくまって動けない。
それにいち早く気付いた伊沼が駆け寄った。
伊沼(4番)「おい、一輝しっかりしろ!!立てるか?」
一輝「だ、大丈夫...問題ないよ...」
そう答えると一輝は震えながら立った。
監督と進藤コーチは心配そうに一輝を見たがゲームを続行させた。
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