第9話
あの日からよく頻繁に痣ができるようになった。それに体がなんだか軽くなってきたような気がしてきた。でも痣事態は痛くないし、広がる恐れもないと言われ、痣はこの時期のこの国の女性の血を引くものの場合当然のように、あるらしいと言われている。相変わらずカリム様の薬処方があって飲むたびに少し体調が悪くなる。だけど悪夢がなくなるからそれはそれでよかった。
「リリー、紅茶をお願いー」
とレイ様は会議室から私に声をかけた。私はお湯を沸かし、紅茶のお供のスコーンを焼く。とても甘いいい匂いがして美味しそう。台所を拭き掃除していると見たことない花が花瓶に詰められていた。私はこの花を特に気にせずお盆に紅茶とスコーンを乗せて、会議室に向かう。
ドアをノックして入るとメガネをかけながら書類とにらめっこしているレイ様がいた。
「ありがとう」
「いえいえ」
するとレイ様は私の腕を引っ張り私を抱き寄せた。
「……!!レ、レイ様!?」
「他の男の名前を呼ぶだなんて嫉妬するなぁ〜」
するとレイ様の姿が変わった。そこには
「レオ様!?」
「しーっ、今不法侵入しているんだ」
レオ様は私の口元に人差し指を置く。
「ここから抜け出そう」
とレオ様は私の手を取るが
「私……一緒に行けません……」
「なぜ?」
「あの4人が悲しむし、それに……」
「誰と一緒になるか決めてないかでしょ?」
とレオ様は確信をついた。
「あの4人とキミは噂がすぐ立つ。4人の貴族が囲っているお花のようなお姫様だって」
「……!」
「俺が君を攫ってどこか遠い場所に一緒に逃げよう。」
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