第6話

お城ではとても大切に扱われた。さすがに申し訳ないからなにかできることはないか?と聞いたが客人にそんなことはさせたくないと使用人たちに言われた。

「月が見えない……」

あの日も月が見えなかった。私は空を見ていると

「ごめんね。お邪魔するよ」

レオ様が部屋に来た。レオ様は寝間着を着ていて普段見られない姿に私はドキっとしてしまった。

「リリー、単刀直入に聞く。君は能力がないんだよね?」

「はい……」

そうだ。私は無能だ。だから私はこの人にふさわしくない。レイ様たちが頑張って取った位だから私が我儘を言って好きだと言ってはダメ。

「そうか……」

沈黙が流れる。部屋は暗く気が重かった。

「ここには好きなだけいていいから。今喧嘩してるんだろう?」

「はい……」

















喧嘩しちゃったけどやっぱり4人に会いたいなぁ




















それに私はレオ様にふさわしくない



















「リリー。俺は昔からきみのことを想っていた。」

「……」

「また一緒に歩んでくれないか?」

「……ごめ……なさ……い」

私は泣きながらそう言い服の裾をシワになるくらいにギュッと掴んだ。あなたのことは大好きだよ。せっかく会えたのに……

「お世話に……なり……ました!!」

「リリー!待って!!」

私は部屋を急いで抜け城を抜けようとした。みんな私を探している。私は隠れながら城を抜け出した。私は振り返って城を見て

「だ……いすきだった……よ……」

私は蹲って泣いた。

















そのときだった

















「リリー!!」















そこには汗をかいて焦っていた4人がいた。















「もう大丈夫……」

「俺たちから離れちゃダメだよ」

「こんなに泣いて……なにかあったの?」

「帰ろう。俺たちの家へ」
















4人がこちらに近づいてきたとき安心する匂いがしてその匂いにつられて私は眠ってしまった











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