第5話

「おかえりなさいませ」

お城の執事さんが迎えてくれた。おじいさんでとても笑顔が似合う人だった。

「客人用の部屋は空いてるよな?」

「ええ。

あの時?と私は疑問に思った。私の記憶にレオ様のお城に行ったことなんかない。私はお姫様抱っこのまま客人用の部屋まで連れていかれた。

「あの……」

「どうした?」

「家のほうに連絡してもいいですか?」

「あぁ……そうだったなぁ。俺から伝えておくから大丈夫。」

レオ様はそう言うと私のおでこにキスをし、私をベットの上に座らせ部屋を後にした。











「久々に家族喧嘩しちゃったなぁ……」

呟いた声は静まり返る部屋に響く。レオ様が連絡を入れてくれるって言ってたし今回ばかりは私から謝りたくはない。でも心配してくれてるかなぁ……














レイside


俺たちにとってリリーは愛する人だ。俺たち4人とリリーは幼い頃に両親を亡くしている。その集まりが俺たちだった。両親が残した財産を頼りに暮らしをし、俺たちは学業や仕事に血のにじむような努力をした。幸い俺たちは両親がいたときから家事や生きていくための知識を教えこまれていたから使用人を雇わず生きてこれた。俺たちが毎日疲れていてもリリーの笑顔を見たり、リリーの料理を食べるだけで幸せになれた。そして俺たちの初恋もリリーだった。他の女なんか目に入らないし興味ない。そしてこの国は男女関係なく何人と結婚してもいいから俺たち4人でリリーと結婚し、家族になろうと思っていた。しかしリリーは俺たちのプロポーズを断り昔出会った王だけを想っていた。しかし俺たちは王子を許せない。










































アイツに奪われるくらいならリリーを家に閉じ込めて俺たちしか見えないようにすればいい






























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