エピソード13 HOPPERメンバーと

【忍人鬼マンティス】に殺されかけていた桜一文字を間一髪で助け出せた工義達。

 重症や桜一文字、爆風から桜一文字を庇って背中をケガした和也、リヒトになっていたが戦闘でのダメージは大きかった工義はHOPPERが管理している病院で暫く安静と言われていた。

 そんな中指揮官の灯と開発主任の光は三人のお見舞いに行っていた。


「元気か?君達。」

「はい。恐らく明日くらいには感知すると思います。」

「体は痛むが無理をしなければ問題はない。」

「俺はまた暫く戦線復帰は無理そうだな。」

「そうか。疲労回復に励んでくれ」

「大変だったわね。皆~!これ差し入れよ。」


 と狩って来た行きつけのケーキショップのケーキを差し入れした。

 色々これまでの事を振り返って情報をざっくりと説明を受ける病室の面々。


「結局何に使うのか分からないけど俺の前に顔を出して改造も意味深な事を言わせただけで逃げられたいや…命拾いしたって表現するのが正しいかな。今度会った時は必ず倒す。そしてなんで俺の事を攫ったのかを聞いてやる。」

「まぁ、やる気を出すのは良いが死ぬような無茶はするなよ。隊長命令な。これ」

「肝に銘じておきますよ。俺の力には皆さんや奴らの被害に遭う人たちを守るっていう使命がありますからね。」

「良く言ったぞ。」

「これからも頼りにしています。」

「俺はただ、大事な人を失う事が嫌なだけなんですけどね。母さんや父さんある日突然俺の前からいなくなったんで」

「そうだったわね。いつも私達HOPPERに力を貸してくれてありがとね。いつも助かってるわ。ね?指揮官殿~」

「あぁ~そうだな。本当にここまで奴らに抵抗できるのは君のお陰だ。感謝する。」

「いえいえ~そんな。俺は自分にやれる事を一生懸命やってるだけですし、それに父さんの事何か知る事も出来るかもなんで。俺にはもうこの世でたった一人の肉親なんで…」

「とりあえず、君の父については我々も知りたいところだ。早速先日君達が助け出した彼女に調査に向かってもらっている。何か分かれば連絡が入るだろう。」

「そう言えば私が奴らから奪ったSDカードの内容は分かったのか?」

「それはまだ解析中作業はしっかり進んでるわ。」

「だから現時点では手を借りるような案件は特にないからしっかり休んで回復に努めてね。皆」

「細かい事や我々で出来る事は我々で何とかしておく。」

「それじゃ、私達はこの辺りで失礼するわよ。」

「お大事にな。あまり長く基地を留守にする訳にもいかないからな!じゃ、菓子折りは好きに食べてくれ。」


 と言い残して帰っていた。


 その頃HOPPER基地内では桜一文字が入手したSDカードを解析をしていたり隊のメンバーはトレーニングに励んでいた。


 その後無事何事も無く、日々は過ぎて行き

 先に工義は退院した。


「今日から復帰します。」


 と力生が戻って来た。


「これからどんな敵が相手でも倒してやりますよ。」

「帰って来て早々に調子が良いな」

「まぁ、敵に休息も邪魔されずに休めたんで元気一杯なんですよ。」

「なるほどな。では、奴らが現れたら現地に行ってもらおうかな」

「任せてください。」


 と指揮官の灯と気さくに話していた。

 何気ない話を終え、工義が基地内を歩いていると同じ部隊の隊員の柏木元輝と遭遇した。


「あっ、工義さん元気になったんですね!」

「お陰様で。まだ隊長は入院中だけど」

「しょうがないですよ。並の人間は普通あのケガで一週間で治ったりはしませんよ。うちの隊長も凄い方の人ですけど流石に工義さんほどじゃないですからね。」

「まぁ、そうだね…。でもこの状況になってからよく大怪我するようになったからむしろありがたいよ。隊長も常人で考えたら凄いよ。俺から見ても」

「まぁ、戦場の慣れしてますからね。だから現場での対応力と適応力と人望としぶとさで部隊の隊長をしてるって指揮官の灯さんが言ってましたこの前。」

「まぁあの人にいろんな面で助けられてるのは事実だから確かにありがたいよ。」


 などと雑談を暫くしてその後、指令室に工義は行った。


「こんにちはー!何か任務とか入ってますか?」

「お、工義か。先程振りだな!うーん任務か?実働部隊に頼むような事は特に今のところは無いな。今は調査と研究が忙しいくらいだ。」

「そうなんですね。なら俺は部隊の控え部屋に行って待機してますね!」

「あぁ~!宜しく頼む。」


 とやり取りしあっているその時

 部下から連絡を報告された。


「指揮官。連絡です。小野寺武志と言う方のご友人で話がしたいとの事ですがどういたしますか?」

「なんだと…武志を知る者だと!?」

「父さんの友人…。」

「良かったな。工義これで何か父について何か知る事が出来るかもしれないな。まぁくれぐれも油断はするなよ。何が目的かはわからん。EAGLEの何かしらの作戦の可能性もある。」

「分かってます。もし何かあった時の為にベルトと隊員何人かと待ち合わせに潜ませておきます。」


 とやり取りをしその後対応した隊員から連絡を取り後日

 大城と言う男と喫茶店で会う事になった。

 果たしてどうなるのだろうか…



            続

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