エピソード5 新たな作戦と仲間との連携

 夜 田舎 空地にて


 交番勤務の警察官が巡回中


「今のところは、特に変わった所はないようだな。交番にそろそろ戻るか。ん?ここは空き地のはずなのに何で物音が…見に行って見るか」


 そいうと警戒しながら空き地の物音がする所に近づいていく警察官

 そして音の中心に手に持っていた電灯を向けるとそこには…

 モグラのような見た目をした怪物が穴を掘っていた。


「うわぁー!?化け物……」

「見たな…生きては帰さん…」


 と呟き警察官を襲った。

 そしてその後

 この警察官は消息を絶った。

 そしてこの田舎はある日突然人が消息不明になったり奇妙な音がすると巷ではある程度有名な話になっていた。

 だが、何一つ証拠や現場が無いので事件性があると警察も思わずにこの噂は放置されていた。


 hopper基地内にて

 トレーニングルーム


「今回ここにお前を呼んだのは他でも無い。どのくらいの運動能力を素の状態でもっているのかを確かめたくてな。」

「なるほど。そいう事ならやりましようか。でも何故か今ならそこそこ良い動きが出来る気がするんですよ。なので試したい!」

「いいだろう。まずは組手だ。戦い方は問わない。色んな武術の型を使うのもありだしオリジナルでもいい。さぁ、来い。」

「分かりました。全力で行きますよ。」

「あぁ!来い!!」


 工義は、助走をつけ勢い良く回し蹴りを和也に向け放った。

 それを的確に見極め、最低限の動きで交わす。

 そこで蹴りで打ち込む事をこの一撃ではダメだと悟り、工義次の手段として拳を素早く数発和也に打ち込む。

 それをガードした。

 その次に意識を拳に向けさせた隙に腹に思いっきり蹴りを加えた。


「何!?」

「まずは一発…」


 と呟くとその蹴りの反動で和也から距離を取る。


「なかなか良い攻撃じゃないか。戦術も悪く無い。まだまだ戦いはこれからだ。」

「はい!」


 とその後五分間やり合い結果

 和也が勝った。


「まぁ、素人にしては悪く無いがその程度では戦闘スタイル前ではキメラ生命体に出くわしたらどうにもならない」

「まぁ、そこまで元々運動が得意って訳じゃないので…これから精一杯頑張りますよ。」

「ふっ…そうだな。でもまずはお前は生き残る事を最優先に選べよ。お前は俺達にとっての奴らへの反抗の象徴なんだ。ここに居る奴は戦いの場に行けばいつでも死と隣り合わせだ。だから現地で迷ったり油断したり失敗した奴から死んでいく。お前はこれからどんな事があっても前だけ向いてろ。出来る限りの事は俺達がしてやるから。」

「まだ色々呑み込めてませんけど…奴らと沢山戦ってきた人のその言葉の重みだけは伝わりました。そう思えるかは分からないですけど…頭に入れときます。」

「まぁ、今はそれで良い。」


 とやり取りをしていると部隊の隊員がトレーニングルームにやって来た。


「隊長。司令部より通達です。」

「なんだ、聞こう。」

「司令部がEAGLEのたくらみが無いかリサーチをしていたところ謎の行方不明者との多発と不審な音がするがそこに行ってもそこにあるのは変な穴だけと言う田舎がある事を見つけ、様々な調査の結果EAGLEがかかわっている可能性が高いと判断されたので現地調査をして来て欲しいと」

「分かった。向かおう。念の為工義お前も付いて来てくれ。」

「分かりました。光さんからベルト受け取ってきます。」


 支度を進め、準備が整ったら装甲車で隊員達を引き連れて現場へと向かった。


 そして車を走らせる事約二時間


 目的地の噂の田舎に着いた。


「ここか。今のところ変わった様子は見受けられないが、とりあえず噂話の詳しい情報を村人の方から聞こう。」


 と目的地で降り、隊員達にそう和也が伝え隊員達は各方向に散って行った。

 工義と和也は一緒に行動していた。

 二人はまず、人が消えるという噂の場所に戦闘の時になる可能性があるので装備して現場を散策した。

 すると素人目には気付かないが和也には穴を掘った形跡があった。


「確かにここに穴を掘った形跡があるな。」

「じゃあ、やっぱりここに何かあったか、何かをしていたと?」

「そうだな。」


 すると地面いきなり揺れた。

 もこもこと土が膨れ上がりいきなり何かが飛び出して来た。

 そしてその何かから工義が一撃を貰ってしまった。


「いてぇ…」

「ち、仕留めきれなかったか!」


 と表れたのはモグラのような見た目の化け物だった。


「どうやらEAGLEのキメラ生命体だな。」

「そうだ。俺は、キメラ生命体【トァープ】だ。ここで我々の邪魔をする貴様を葬る!」

「そうはいくか!和也さん。少し時間稼ぎ義お願いします!」

「あぁ!任せろ!」


 そう言うと持っている装備でトァープに攻撃をし、足止めを開始した。

 その間にアタッシュケースから出しベルトのバックル部分をお腹に密着させると帯が巻き付いた。

 そしてロックを解除するポーズと音声の


「チェンジ!」


 と言い、認証され、戦士リヒトへと工義は姿を変えた。

 そして近くに置いてあったパイプ掴み、EC刀に変化させ、戦闘態勢でトァープ

 に立ち向かった。


「かかってこい!俺はスパイダーのように甘くは無いぞ!」


 トァープの爪とリヒトのEC刀で対峙する。


「ここで何をしていた!」

「ふん、良いだろう!冥途の見上げに教えてやる!ここで我々EAGLEの地下基地を建設していたのだ。」

「なるほどな。そんな迷惑な事、俺が貴様と共に無かった事にしてやる!」


 と剣と爪での激しい攻防をするリヒトそれをサポートするようにトァープに攻撃を仕掛ける和也。


「ちっ!鬱陶しいな邪魔者め!量産型アント戦闘員共奴の相手をしろ!」


 と言うとトァープの背後から装備をしたアリの姿に似た黒服の恰好をした怪人が五人現れた。

 アント戦闘員が和也を襲う。


「くそ、この数では俺だけだときついな…リヒト!サポート出来ないが頑張ってくれー!」

「和也さんもやられないで下さいよ!」

「あぁ!分かってるさ!」


 と各々がそれぞれの敵との戦闘に集中した。

 和也はこれまでの戦闘経験でアントに対するけん制、危険な攻撃の回避的確な射撃技術で何とか数の振りを凌いでいた。


 そしてリヒトは


「作戦遂行の為に遊んでいる場合じゃない邪魔も無くなったところでこれでも食らえ!」


 とトァープは穴を掘り、地中へと潜った。


「な、何!?出てきたところをこうなったら叩く!」


 と構えていると先程より速い速度でリヒトの足元に来て足から地中に引きずり込んだ。


「く、くそ…」


 それを戦いながらも様子を気にしていた和也は一瞬地中に消えたリヒトを見て気を取られ、その隙にアント五人の攻撃をまともに食らってしまった。

 そんな事が地上で行われている頃

 地中では体の自由を奪われ、トァープに引き込まれその中でトァープの技

 

を何度も食らわされかなりのダメージを与え

 とどめを刺す為に地上に投げ上げた。


「たわいもない奴だ。それじゃ、これで死ね!」


 と心臓の部分に爪を突き刺そうと手を振りかざした時

 トァープに連絡が入った。


「何をもたもたしているさっさと作業しろ」

「今、例の邪魔者と遭遇したから始末するところなんだが…」

「そんな事はどうでもいい。我々の邪魔など出来はしないのだ。捨て置け。ボスはあの地下の建設を心待ちにしているのださっさと作業しろ。」

「ちっ、分かった。お前ら!引き上げるぞ」


 とリヒトと和也はかなりのダメージは受けたがその場に放置され

 トァープ達は撤退したのだった。



             続

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