エピソード2 ヒーロー誕生と初対決

「覚悟?そんなものお前なんかにわざわざ言われなくてももう、決まってる!」

「ほう、いさぎいいな。面白い…最後に言いたい事は無いか。それくらいなら聞いてやる。」

「そうだな!俺がお前をここで倒す!」

「は?何を言うかと思えば笑わせるなー!」


 するとスパイダーが向かって来ようとすると工義の傍に居た女が銃のようなもので威嚇した。


「く、くそ…なんだこれは!」

「あんた、私達の事舐め過ぎよ。工義君今よ!」

「おう!」


 アタッシュケースからベルト状の物を取り出しバックルを腰に添えると粒子が集まってベルトの帯が顕現した。

 すると工義はさっき聞いていた通り認証しようとさっき教わったポーズをする。

 右手を思いっきり右へ四十五度突き上げ、右側に両手でL字を作るイメージでやり最後にベルトの先端部分の端の部分に両手をかざすとベルトが光と通った時になる音が流れそして最後に音声認識のパスワードの

 


 と言うと認識完了した時の光と音が鳴り、光の粒が発生し半径二メートルを眩しい光が覆った。

 そして光が晴れ、そこに姿を現したのは人型の顔は鹿のように見える機械的な全身に背中にはマントのような形状のバックパックの中にはブースターが搭載されている存在がスタイリッシュに立っていた。


「な、なんだその姿は……!?」

「おぉー!?本当に俺、姿が変わってる!?力がみなぎって来る!これが父さんが俺に残してくれた物の真価の一部か。」

「そう、それがそのシステムの基本ベースその姿を私達は希望を託してリヒトと名付けたの。そしてオートシステム設定にしてあるから戦闘面はオートシステムが導き出す通りに戦って」

「了解…。」


「こんな事になるとはボスからは聞いてはいないが俺のやるべき事は変わらない。貴様らをここで抹殺する…!」

 スパイダーが襲い掛かって来る。

 スパイダーの攻撃をちゃんと捉えて的確にリヒトは捌く。

「クソ…攻撃が当たらないだと。」

「次はこっちの番だ。」

 スパイダーの腹部に的確に拳を一発ねじ込む。

 すると覆って道を塞いでいた蜘蛛の巣も巻き込むまでの勢いでスパイダーぶっ飛ばした。

「な、なんだと…この俺が」

「これで道が出来たな。」

「一撃決めたくらいで調子に乗るなー!」

 と激怒するスパイダー。

「まぁ、ここで倒さないとお前は後が立ち悪そうだからな心配するな。ここで決着をつけてやるよ。」

「ほざくなー!」

 と勢いよく襲い掛かって来るスパイダーそれに退治しようとリヒトも迎え撃つ為に前へ出る。

 凄まじい攻防をする両者一歩も譲らない肉弾戦が繰り広げられる。

 そして攻防の末、リヒトのパンチと膝蹴りがスパイダーに怯ませる程のダメージを与えた。

「くっ…このキメラ生命体の俺が押されるだと…」

「段々この状態で戦うコツ掴んで来たかも。」

「リヒトー!これ使いなさい!」

 投げられたのは中ぐらいの大きさの鉄パイプだった。

 それをリヒトがキャッチすると

 ベルトの帯が巻き付いた時と同じように光の粒子が鉄パイプを飲み込みそして刀のようなデザインの刀の刃の部分に光を纏った電工刀に姿が変わった。

「え、なにこれ…!?」

「それは戦士リヒトの専用武器よ!通称EC刀。その刀で相手に攻撃を当たれば与える程相手の致命打を中にあるプログラムが解析し、リヒトのベルトと連動させる事でその相手を倒せる技を放つ事が出来るわ。やってみて。」

「分かったー!」

 そいうと独自の構えでEC刀を持ち、集中力を高める。

 するとダメージでの怯みが収まってきたスパイダーが激怒しながらリヒトに襲いかかる。

「俺はこの程度では倒せないぞ!最後に貴様を葬るのはこの俺様だ!!」

 するとスパイダーの腕からの攻撃をEC

 刀で受け止め、

 リヒトは力を下の方に受け流し、EC刀で斬り上げ畳みかけるように更に五撃叩き込んだ。

 するとスパイダーは基地の床に倒れ込んだ。

「く、くそ…俺の力を利用しやがった。だが致命傷にはならんぞ。肉弾戦がダメなら俺の蜘蛛の糸で動きを止めて貴様を嚙み殺してやる!」

 するとスパイダーは様々な方向から蜘蛛の糸を吐き出した。

「そんな投げやりの攻撃で俺は倒せない…」

 体を全体的使い蜘蛛糸を交わしつつ避けれない糸はEC刀で斬り捌いた。

「な、なんだと…この俺の最大限の攻撃が…」

 するとリヒトがスパイダーと戦闘している間に装備を整えていた女がリヒトにこう言った。

「リヒトー!その刀にはベルトと連動してエネルギーを一点に集中して凄まじい一撃を放つシステムがあるの手をベルトの先端にかざして、それで最後に刀の中央にもかざしてそして目標をロックオンしてすると目に前に覇刀光一撃はとうこういちげきを使用しますかって画面が出るから音声認識だから認証するって言ってそしたらシステムの指示通りの構えを取って!そのエネルギー一点に集中する為に二分間動けなくなるけどその間私が、何とかする。」

「分かった。頼む」

 するとさっきの手順をする準備をするリヒト。

 そして女がリヒトを後衛に回し準備していた装備でスパイダーを迎え撃とうとする。

「何する気か知らんが絶対にこの俺は倒せんぞー!女、貴様ならこいつと違って葬るのは簡単だ!」

 的確にさっきリヒトが与えたダメージを負っている部分を先程怯ませた部分に特別製の銃で射撃してスパイダーを足止めする。

「く、クソ!こざかしい真似をだがこの程度では…」

 と女はダイナマイトを的確に激怒するスパイダーの口に投げ込み口元に攻撃しスパイダーの体内で爆発させ、スパイダーを吹っ飛ばした。

「私に対して油断し過ぎ。まぁ、そのおかげで時間稼ぎ出来たけど」

 すると放つ為に待機を固定していたリヒトが動揺して女に話しかけた。

「え、あの、今ので殺れたんじゃ…」

「いいや、あの程度では一時凌ぎは出来ても殺す事は出来ないわ。」

「マジですか…恐ろしいな。」

 と呑気に話していると負傷しながらもスパイダーが戻って来た。

「女だからだと思って油断していたがもう絶対に許さ…」

 するとエネルギー充電完了まで十秒だった。

 その時、スパイダーは本能的に身の危険を感じた。

「これはヤバいと体が訴えている…あいつの刀身に集められいるものがやばい…!」

 と小声で漏らすとスパイダーは全身を蜘蛛の糸で覆った。

 するとリヒトの刀の機械音声がこう告げた。


「充電完了です。」


 となると女はその場から距離を取った。



「さぁ、覚悟しろ。スパイダーこれでも食らえー!覇刀光一撃ー!!」



 ブースターを噴射しスパイダーにまっすぐ突っ込みスパイダーの糸ごと切り裂いた。

 すると真っ二つに切れ、スパイダーは絶叫しながら溶けた。


「殺ったぞ…」


 と何とかスパイダーをリヒトは倒す事が出来たのであった。




                 続







 




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る