EX001食 北のトリトン:回転寿しトリトン、札幌・平岸

 かくの如く、札幌来訪の初日の正午と夕方に、書き手は、スープカレーを〈連荘〉した。そのため、思っていた以上にお腹がパンパンになってしまっていた。

 しかし、折角の今年最初の北海道来訪なので、訪店時刻を可能な限り遅くし、さらに、ライスやスープの量を少なめにしたりして、どうにかして、夜にもう一軒行こう、と思案していたまさにその時であった。


 同じ時期に北海道を訪れていた福岡の知人から、夕食の誘いの連絡が入ったのだ。

 かくして、ススキノのホテルにて、福岡の知人と合流した書き手は、知人が借りたレンタカーで移動する事となったのである。

 さらに、書き手の要望で、共にする夕食は、カレーではない〈北海道グルメ〉という事になり、結果的に、北海道を訪れる者で、知らない人がいない程の超有名な回転寿し店、「トリトン」に赴く事になったのである。トリトンは、北海道の北見市から始まった店で、それゆえに、北海道を中心に展開している回転寿しのチェーンである。そして札幌エリアに関しては、例えば、手庭区の「手庭店」、清田区の「清田店」、中央区の「円山店」、東区の「北8条光星店」「栄町店」「伏古店」、そして、豊平区の「豊平店」や「平岸店」がある。

 これらの店舗のうち、書き手達は、ススキノから最も近い、豊平店を最初に訪れた。だがしかし、この日が金曜の夜という事もあってか、豊平店は、一時間半以上待たねばならない状況にあった。

 一時間半待ち……、さて、どうしよう、と書き手が思案している間に、隣にいた知人は、素早くスマフォを操作して、同じ豊平区内に平岸店がある事を調べ上げた。

 トリトンのホームページによると、「お席のご予約は承っておりません」との事なので、行ってみないと混雑状況は分からない。だが、一般的に、繁華街から離れた場所の方が混雑が緩い傾向があるので、ワンチャン、それに賭けてみる事にしたのだった。


 それにしても、両店とも最寄りの駅からは、徒歩で十分以内の場所に位置してはいるのだが、それでも書き手独りであったのならば、移動手段は列車と徒歩になるので、たとえ一時間半待ちでも、豊平店をやめにして平岸店という選択はしなかったであろう。

 この日、混んでいる店舗から別の店舗への移動ができたのは、まさに、友人と車さまさまであった。


 さて、平岸店に到着し、入り口の機械で入店の手続きをしたのだが、結果的に、平岸店の方は半時間も待たずして入店できる事が分かり、書き手達は、店内の椅子で自分達の順番が来るのを待つ事にした。


 つまり、我々は賭けに勝ったのである。


 その待ち時間は、おしゃべりをし、スマフォを弄っている間に、あっという間に過ぎ去ったので、少なくとも書き手は、たいして待った感はしなかった。

 こういう点も、ソロではない活動の利点かもしれない。


 さて、トリトンは回転寿し屋なのだが、卓上のタブレットで、気に入った寿司を注文すると、それを握って渡してくれるので、むしろ、〈注文寿し屋〉という方が適切かもしれない。


 そのタブレットの提供可能なネタの一覧には、項目別に様々な品が並んでいるのだが、やはり、今書き手がいるのは、北海道だ。北海道産のネタを頼まずにいったい何を注文するというのかっ!

 こういった気持になって、今回は、例えば、炙りサーモンやえんがわといった、好きなネタに加え、北海道やその近海で漁獲された魚というコンセプトでも何貫か注文しる事にした。

 そういった理由から選んだのが、「津軽海峡産やりいかゆず塩」や、生ホタテ・やりいか・とろにしんから成る「春の味覚づくし」である。

 ちなみに、道外から来ている本州の観光客の中には、おそらく書き手と同じように、可能ならば、北海道産の海鮮を食べたい、と考える者もいるにちがいなく、だからであろう、そういった北海道のものには「北海道産」というマークが付いているのだ。

 とはいえ、トリトンのネタの全てが北海道産でないのもまた事実で、だからなのかもしれないが、誤解がないようにする為か、幾つかのネタには産地が示されていた。

 東京の回転寿し屋って、ここまで産地の明記って為されていたっけ、その点に関しては定かではないのだが、今後、回転寿し屋に入った時には、産地の表記にも着目してみよう、と思う書き手であった。


 最後に。

 友人に誘われ、晩飯に行ったのが回転寿し店で、本当に助かった。

 スープカレー店の連荘で、全くもってお腹に余裕がなかったので、回転寿しという形式のお陰で、食べる量を調整できたからである。


〈訪問データ〉

 回転寿しトリトン 平岸店:北海道札幌市・豊平区平岸、最寄り:地下鉄南北線・南平岸駅

 二〇二四年四月五日金曜、二十時半~二十一時

 「津軽海峡産やりいかゆず塩」「満足えんがわ三種盛り(えんがわ、山わさびえんがわ醤油麴軍艦、炙りえんがわ)」「春の味覚づくし(生ホタテ・やりいか・とろにしん)」「炙り大トロサーモン(岩塩使用)」「愛媛産活〆はまち」「浜名湖産あおのり汁」など


〈参考資料〉

〈WEB〉

 『回転寿しトリトン』、二〇二四年五月二十四日閲覧。

 

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