第4話冒険者ギルド
警備がスカスカな屋敷を私とシフォンは抜け出した。
白く霧が立ち込める中、風の精霊であるシフォンの力で貴族街を越えることにした。
「一応、静かにね」
「はぁい」
下町はまだ寝静まっていた。
「ここからどうするの?」
「私を連れだしたくせになにも考えてないんだ」
「考えるのは、シリーナの役目!」
「静かに。」
「えへ」
はぁ。
とりあえず、目立たないところで待って、冒険者ギルドへ行こう。あそこは年齢制限もないから。
「年相応にね」
「130歳です」
「容姿に釣り合うように」
「了解!」
カランカラン
時間は過ぎて、朝の10時くらい。
澄んだ音をたてて、ギルドのドアが客が来たことを告げる。
室内には、厳ついおじさんたちが喧嘩、
なんてこともなく、受付嬢が3人事務作業をしているだけだ。
「すみません。冒険者登録したいんですが」
「…あ、はい!この書類に記入お願いします!」
シリーナ、8歳、平民、シフォン、8歳、平民、……
言われた欄を埋めて、リリーと名乗った受付嬢に渡す。
「では、地下で実力テストを行います!ついてきてください」
「「はい!」」
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