異世界王女と使用人、毒舌令嬢を連れて日本に転移する。ただ、よく分からないので動画投稿やライブ配信で生活したいと思います。

第54話 【月間カラミア学園コラボ、5本目】異世界について教えます⑥

「それじゃあ説明するわよ」

　スメラ嬢の言葉で場が静まり返る。

　ここまでみんな聞きたいのか疑問であるのだが……

　ちなみに私は聞きたい。

：めっちゃ沈黙してて草

：ワロタwww

：真剣すぎる

：気になりすぎる

「まず、フィナリアは前魔王と戦っていたの、理由は王女を魔族に誘拐されたから助けるためにね」

：草

：攫われすぎじゃね？

：フィナリアって魔王との戦闘経験あるんかwww

「ディア王女は唯一の創造神様からの加護を受けているから世界の脅威になると考えたのでしょうね、封印は効かないから直接とらえるようにしたらしいわ」

　全く知らなかった。

　周りからそのように思われていたなんて……

「一応ディア王女は私が助け出して、私と王女は瞬間移動によりにげたのだけど、そのあとフィナリアが魔王城に向けて上空から放ったのが……【終神撃（しゅうしんげき）】この技はフィナリアによると【剣を振りその剣の振る速度で魔力を強制的に圧縮させて爆発させる】ってことらしいわ」

：まだ一応わかるわ

：物理で圧縮させるのかwww

：とんでもないパワーが必要なんだろうなあ……

「フィナリアが剣を一振りした瞬間空が青白く光り輝いて見えない衝撃波が一瞬で約フィナリアを中心とした半径8000KMの周りの木、山、森、民家、お城、国の結界、城壁を粉々に破壊して吹き飛ばしたの。問題はここからよ、そのあと猛烈な熱風が地面を溶かしながら世界の反対までを全て焼き尽くしたのよ」

：は？？？

：威力やばすぎやろ

：世界崩壊レベル？？

：地球で半径6,371ＫＭ

：星滅ぶレベルは草

「その攻撃によって創造神様が作ってくださった魔王は勇者しか倒せない、という理を改変して魔王を倒してしまったのよ。私的には魔力だけじゃない攻撃と思ったのが結論よ」

：俺分かったかもしれん……フィナリアが何をしたか

：↑マジ？

：ああ、フィナリアが剣を振って魔力を圧縮したって言ったろ？　このコメだれか見てたら質問してほしいだが、空気を圧縮するのと魔力を圧縮するのだったらどっちが楽か聞いてくれ、後その時の魔法の威力はスメラ嬢と同じだったかもついでで

「あの……今チャット呼んだので質問していいですか？」

「音光コノミさん、どうぞ」

「その……空気を圧縮するのと魔力を圧縮するのだったらどっちが楽……ですか？後、その時の魔法の威力はスメラ嬢と同じだったかも教えてほしいって」

　この質問に関しては私もわかる。

「私が代わりに、説明します。空気の圧縮より魔力の圧縮の方が楽ですね、私でも魔法を打てますから、そして魔法の威力ですが、魔力を丸ごと引き込むスメラ嬢の方が高いです」

：確信に変わったわOK　フィナリア多分だが強烈な魔力圧縮したつもりが空気も圧縮したんだと思うぞ、　我々の国にもあるだろ？　毎日、空気をめっちゃ圧縮して爆発しまくっているものが

：あ～！！！

：それって……

：核融合反応か！！

：確かに……可能か？？

：↑理論上はいけるが人間がそのパワー……フィナリアならいけるか？

：そうか！　だから魔力爆発と核融合反応が同時に起こったっていうわけか

：↑それだけじゃない。魔力の方が圧縮するのが楽、さらに魔力圧縮をすればするほど魔法の威力が上がる（制限はない）これがどういうことかわかるか？

：あるよなぁそういえば、原爆を起爆剤としたバケモン爆弾が……

：水爆のこと？

：そういうことだ、つまりフィナリアが起こしたのはただの魔法じゃなくて、フィナリアの圧縮で起こした魔法＋核融合爆発（原爆）＋核融合反応圧縮力（原爆＋魔力）で起こした魔法が合わさった威力になってるはずだぞ

：化け物～

：歩く原爆かよ！

：なお攻撃は世界壊滅するレベル

「なんかコメントが盛り上がってるわね、一応この世界よりも私たちのいる世界の方がものすごく広いからまだいいわ。国も多いから、それぞれの人数は大体同じになるし」

「なるほどにゃ～」

　猫鎌ヒカリさんが頷いている。

「あとはそうね、この攻撃による被害としては、粉々に壊滅した国が約5250国、半壊が1320国、亡くなった種族が魔族5億6000万族＋魔王。精霊族1500族。人族50億6000万族＋勇者、天族50族、神族45族、獣人10満5000族の合わせて約66憶7000万の種族がお亡くなりになったわね」

：桁がちげえ……

：全部でどれだけいるんだ？？

「世界のすべての人数合わせたら大体80憶種族よ。残った種族は死力で防御魔法をかけていたらしいわ。私も何回も結界はりなおしたし。どこかの王女は加護により死んでも復活するけど」

：は？1撃しかもほぼ一瞬で世界の8割ほど壊滅？

：魔王と勇者も倒してるのか……

：どういうことやねん

：↑核融合のパワーで魔法放ってるようなもの

：熱風は原爆と魔力が反応し続けているから起こり続けてるんだろうな、フィナリアで魔力撃てるなら、原爆の力なんてその何千倍って感じだろうしな

：↑そうか、一度核反応したら魔力圧縮が連鎖するのか

：実質世界そのものが水爆みたいなものじゃねえかよ

：↑起爆剤がフィナリアしかいないだけだと思うぞ

：異世界で核融合反応起こせる人なんか居ないだろ

：とはいえ、生身で核反応起こせるパワーって……今は大丈夫なんか？

　どうやら私に対してのチャットらしい。

　確かに、生身ということはこの世界でも起こせる可能性はある。

　起こせると思うが、全く関係のない国に被害が出るのでここではやめておく。

「今は大丈夫です、抑えています。あの時は私も我を忘れていましたので起こったことです……」

「とりあえずこれで私の話は終わり、ありがとう」

　スメラ嬢の挨拶と同時に、また始まりの時に聞いたチャイムが流れた。

　私が最後、皆さんに感想を聞いて締める番である。

　ということで教壇に立つ。

「皆様本日は異世界勉強にご参加いただきありがとうございました。それでは陸海空さんから順番に挨拶お願いします」

　そういって私は陸海空さんの方を見るのであった。