第51話 【月間カラミア学園コラボ、5本目】異世界について教えます③


 異世界人の特徴について教え終わった私は次、異世界の種族について話し始める。


「それでは、次【異世界種族について】を説明していきますので、次をめくってください」


 私は6人が次を見たことを確認する。


「ふええ~たくさんいますぅ~」


 コノミさんが私の方を見てくる。

 確かに結構書いたと思う。


「大丈夫です。上から説明していきますね」


 6人は大きく頷いたことを確認したので、私は上から読み始める。


「まずは、人族。これはです。私たちと同じ、いわゆる人間です。そして次が獣人ですね」

「きたにゃー!」


 ヒカリさんが右手の拳を座りながら突き上げている。

 確かにヒカリさんの姿は獣人と言っていいだろう。


「そうですね、獣人というのは、そのままの意味ではあります。1のことを言います。例えるならば、ヒカリさんのような猫耳としっぽはそのままで体は人みたいな感じがわかりやすいですね」



:獣人いいよなぁ


;獣からの進化っていうの初めて聞いたかもしれん……


:確かに他のところでも獣人って容姿とかは説明されてるけど、元は何なのかって説明あまり見ないよな?


:調べても元が何なのかは出てこないわ


:そういう種族としか思ってなかった



「では次行きます。次は魔族ですね。魔族にはさらに魔人と魔物の2種類に分かれます。こちらも獣人と変わらず獣が大量の魔族を帯びて進化した種族です。皆さんならばこちらの方が聞いたことあるかもしれませんね」

「つまりヒカリが魔族にもなるということ?」


 きらりさんが手を挙げて質問してくる。

 まぁ、もしかしたらなっていた可能性はある。


「魔族というのは、獣が魔力をのことを言います。その中で自我があるものが魔人。自我のないものが魔物となります。なので、魔力を浴び過ぎていたら魔族になっていた可能性があります」



:ほえ~!!


:そう考えると魔力って相当ヤバいんだな


:基本ここにいない種族は魔力せいで生まれた可能性があるな



「そして次が精霊です。精霊は蜂が魔力を大量に浴びて人型になる時、超低確率で生まれる存在です。ちなみに蜂が魔力を大量にあびて精霊になる際、体よりも膨大な魔力を受けるので、魔力吸放器は大きく生まれます」



:え!? フィナリアの世界ではそうなん!?


:うわあこれ聞けるの凄すぎるwww


:だから精霊って少ないのか!


:でも確かに、アニメとかでは異世界の精霊って、精霊女王がいて周りに精霊が飛び回っている。そして精霊は人間から身を隠して、アジトに侵入されたら無差別に攻撃もしてくる設定が多いイメージ。いわれてみれば蜂の習性だよな。


:だから精霊は基本魔法がめっちゃ強いのか



「それでは次ですね。次は神族と天族と悪魔です。神族と天族と悪魔は基本進化元は同じですが、ある条件で分岐するといわれています」



:神族と天族と悪魔も進化から生まれるのかwww


:もはや雑になってねえか?


:↑言うて進化の分岐ってそんなもんやろ



「まず3種族共に人間が魔力を大量に浴びて進化した種族です。 その時の条件が、心が闇に染まっているかいないか……そうです。 心が病んでいる人間もしくは心が壊れてしまった人間が稀に悪魔化して悪魔になります。逆に心がきれいな人間が大量の魔力を浴びた場合2分の1の確率で神族と天族になります。しかし極稀の確率なので種族の数としては非常に少ないです」



:なるほど!


:つまり元気な人が天族か神族になるってわけだ


:やばすぎる情報


:企業秘密では?


:スラム国工業の情報出てますよ!!



 ここまで結構まとめて話したのだが大丈夫だったろうか?

 ひとまず6人は寝てはいないので大丈夫らしいが……



「結構面白いですね! 私こういう話聞くの好きなんです!」


 ミレーさんが両手をたたきながら笑顔で私の方を見てくる。

 面白いならば何よりである。

 しかし思った以上に時間が余ってしまった。

 あと、この世界と異世界に違いは何があるだろう?

 加護……そういえばすっかり忘れていた。


「すみません。忘れてました」

「……? なに忘れたの?」


 音光コノミさんが首を曲げて聞いてくる。

 

「前回のライブ配信? か何かで私達には能力がない。ということを説明したことを覚えていますか? もちろん見てなくても構いません」

「なんかそんなこと言ってた気がするにゃー」


 ヒカリさんときらりさんが頷いているので、この2人は見ているのだろう。


「しかし女神の加護というのはあります。1部の人間にしかありませんが」



:来た! 定番の神の加護!


:やっぱそれはあるんだな


:絶対その1部に3人入ってそう


:絶対あるだろうな



 何やらコメント欄が誤解しているので修正しないと。


「コメント見ましたが、神の加護を持っているのは、ディア王女だけです」

「ええ! 持ってるわよ! 【自動蘇生反撃オートリザレクションカウンター】ね!」


 ディア王女が隣から右手を伸ばして話してくる。



:は? なんて??


:オートリザレクションカウンターってどういう意味?


:↑そのまま略すと自動蘇生反撃


:強すぎて草


:え? 死なんの? それ怖くね? 死に戻りってことでしょ? 反撃がよく分からんけど


:戻りはしない気がする。俺もわからん



「そうですね、ディア王女には創造神の加護を持っています。先ほど言った【自動蘇生反撃オートリザレクションカウンター】ですね」

 

 私も加護については後から知った。

 ひとまず、ディア王女に教えてもらったことを話すことにする。


「【自動蘇生反撃オートリザレクションカウンター】ですが、これはディア王女が攻撃を受け、死んでしまったとき、自動で相手を理ごと即死させて、ディア王女は創造神の加護により、実体と魂があればその場で体は元通りになり、すぐに生き返ります。魂と実体が理から破壊されたり、生きているうちに封印されたりした場合は、元の実体と魂は破壊される代わりに、体と魂が同じまま代わりに新しく作られる加護ですね。ちなみに加護は1回発動しても消えません。時間で行ったら0秒で生き返るらしいです」



:は???


:草


:蘇生と転生の永続加護じゃねえか!!


:転生の加護は初じゃね??


:魂が消えてもそのまま復活するのは草


:しかもおまけ程度の即死効果付きだろ?


:理の即死効果はもはや確定事象なんよ……


:肉体化け物、だけかと思ったが、加護化け物がいたか……


:もはや神じゃね? 


:〇〇女神の加護かと思ったら創造神で草


:転生を加護として持ってるのか……



「先ほど説明した加護ですが、【自動蘇生反撃オートリザレクションカウンター】には他にも追加効果はあるらしいです。それは全痛覚遮断ですね。なので苦しい、痛いという感情は起こらず、ディア王女曰く、死んだことにも気づかずに体だけ回復しているらしいです。一応、加護についても話しましたので、私の勉強としてはこんな感じですね。何か皆さん質問はありませんか?」


 私は6人の顔をゆっくりとみる。

 どうやら特に質問はないらしい。

 

「それでは次は、ディア王女から異世界の世界情勢についての話ですね。よろしくお願いします」


 私が頭を下げると、6人から拍手が巻き起こる。

 そして王女と入れ替わるのだった。

 その頃チャット欄では。



:0秒蘇生&転生は草


:なるほど全痛覚無効か


:気づいたら蘇生してる……なるほど


:くそツええ


:ガチの特攻しても気づいたら相手壊滅パターンじゃねえか


:相手からしたら攻撃受けているのに、勝手に全回復しては仲間が倒れて行ってる感じか。んで封印されたり実体を粉々にしたとしても、その場で復活すると……実質封印無効じゃねえか


:↑そうか封印も効かないのかwww


:↑効かないというか自動で自滅して転生するが正しいんじゃね?


:脳筋加護で草


:それを0秒で行うから実質時間操作も無効ってことだよな……


:↑そうじゃん時間停止とか関係ないやつだ……



そんなチャットで盛り上がっているのだった。

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