第49話 【月間カラミア学園コラボ、5本目】異世界について教えます①
前回の対決動画から1週間が経過した。
今日は私達3人とカラミア学園生徒6人とのコラボ動画となる。
なぜこんなに時間が空いてしまったのかというと、なかなかお互いの都合と資料の作成に時間がかかったのだ。
「今日は楽しみですわよ!」
ディア王女が珍しく機嫌がよさそうだ。
それもそうで、資料の作成に時間が1番かかったのはディア王女とスメラ嬢なのだ。
「それではディア王女様、スメラ嬢様まいりましょう」
ということで私たちは早速、事務所に向かっていった。
建物に着くと女の人が玄関前で立っている。
「スラム国の皆さんお待ちしておりました。私、ノア・エリナ―と申します。改めてご挨拶しますね」
そこに立っていたのは、なんとノアさんだった。
確かに名前を聞くのは初めてだ。
「あなたがノアね! 私ディアよ!」
ディア王女が胸に手を当て挨拶する。
「スメラよ、よろしく」
スメラ嬢も頭を下げる。
前に比べるとやはり落ち着いている気がする。
この世界に来てから、ディア王女も他の人と話せるようになってきているらしい。
いいことである。
昔だとほかの国とはほぼ敵対していたので、今回も不安になったのだ。
「それではチャイムが鳴ったらお入り下さい。もう既に中には今回のコラボ相手が座っています。ちなみに今回のステージは教室がイメージとなっています」
ノアさんがドアを開けて入っていった。
教室というものはわからないが、まぁ……見たらわかるだろう。
キーンコーンカーンコーン……
チャイムが鳴った。
「行きますよディア王女、スメラ嬢」
私は2人の方を向く。
2人はどうやら行く気満々なようで、大きく頷いた。
私は扉を開ける。
中は広く、奥には大きなガラス。
そして、右の壁には何やら黒い大きな板、その前に大きな縦長の大きめな机。
そして右側にはコラボ相手が6人座っている。
私たちはゆっくりと前に立った。
「起立! 気をつけ! 礼! 着席!」
1人の掛け声で始まった。
ちなみにこの掛け声は、前日に教えてもらった。
「え~それでは異世界の授業を始めさせていただきます。私世界構成担当のフィナリアです。よろしくお願いします」
私はゆっくりと頭を下げた。
次はディア王女である。
「王室、貴族担当のディアよ! みっちり教えてあげるわ!」
まぁ、王室とかに詳しいのは間違いないのでそこは安心である。
最後はスメラ嬢。
「コホン! 魔力・魔法担当のスメラ、私の分かる範囲で教えるからよろしく」
前の座っている6人から拍手が起こる。
知っている人たちとは言え、結構緊張している。
「それでは、そちらからも順番に挨拶お願いします」
私は1番左に座っている人を見る。
「おっけー! やっほー! みんな! カラミア学園生徒会長の
:草
:いたなwww
:新人ライバーさんだったけどね
:空ちゃんは名前被り大嫌いだもんね
:何回改名するんだよwww
:↑これで10回目くらい
:やりすぎで草
:そこまで気にしなくてもいいと思うけど、確かにパクり言われるのは嫌だろうしなぁ……
椅子から立ち上がり、拳を突き上げたまま話している。
よほど楽しみだったのだろう。
ちなみに、座り方はというと、私を正面にした場合、右に3席あり、間にカメラ。そして左に3席となっている。
「次は私! クリミア学年3年、猫が大好き過ぎて、生まれてしまった猫の妖精、猫鎌ヒカリにゃよー! 異世界のお勉強なんてする機会がないからものすごく楽しみにゃ!」
ヒカリが立ち上がり、対句絵に両手を付きながら話している。
ちなみにちゃんと挨拶中はカメラを向けている。
そしてその横に座っている人に移る。
「次は私か! みんなー! こんキラ~☆カラミア学園3年、夜空からやってきた女神! Vライバーの夜亜きらりだよー!」
きらりが立ち上がった。
そして左の席を向く。
「皆様こんにちは、ノア・エリナーです。本日はお勉強よろしくお願いいたします」
先ほど会ったノアさんが立ち上がりお辞儀をする。
そしてその次。
「皆様お初です~、私世界樹を守る守護妖精ミレーと申します~」
初めて見た。
まだまだカラミア学園にはたくさんいるらしい。
それにしてもこの声ものすごく癒される。
服装は虹色の服に虹透明の羽、まさに虹色の妖精みたいな感じの服装をしている。
:ミレママだあああ!!
:ママだ!
:あれ?? ミレママ今入院中では??
:そういえば心臓癌だったな……
:心臓癌発表に驚いて配信見たらハマってしまった。みんなも絶対ミレママは見たほうがいい。
:写真見たけど結構痩せてたから不安になった。
「まずは皆さま、この度ミレーは世界樹の導きのままに病気は全て完治したため、この配信から復帰することになりました~わ~パフパフ~心配させてしまい申し訳ありません」
ミレーが笑顔で話す。
チャットを見る限り、かなり大事の話になっているらしい。
:うおおおお!!!
:おめでとおおおお!!
:神回じゃねえか!!
:ミレーさんの復帰だあああ!
:ミレーファン多すぎて草
:病気発表してから急激に増えたよな……今では再生回数が4億超えてるし
:ここからまた増えるぞお……
:復帰!!? やばーーーー!!
:ミレママ復帰がトレンド1位取ってて草
:3サイト全部1位なのすごすぎ
サプライズ報告も終わったところで、次の紹介に移ろう。
ラスト1番左に座っている人である。
「さ、最後は私の番なんですねぇ~ついに来たんですねぇ~ふええ~わ、私は、
:このみんキタ―――!!!
:これで全員とコラボしたんか?
:夜亜きらり、猫鎌ヒカリ、陸海空、奥金美空、梨花アラカ、ミラニア、ノア、ミレー、音光コノミかな? 出てきたのは。
:フワン・アリーゼと未来明音がまだ出てきてないのか……
:あの2人今忙しいらしいからな
:なるほどね
私はとりあえず、全員の挨拶が終わったことを確認する。
「ということで、1時間目は私フィナリアが異世界の種族や異世界人の構造を説明したいと思います」
ということで授業が始まるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます