第24話 大型トラック・大型バス・大型トレーラーで24時間生活(前編) ①


 今日も、スラム国に1本の動画が投稿された。


「ディア王女、スメラ嬢、良いですね?」

「ええ!けど眠たいわよ!」

「私も、構わないわ。」


『スラム国ーファイ!』

『『『おー!!』』』

『スラム国王女使用人フィナリアと』

『王女ディアと!』

『伯爵令嬢のスメラよ』

『本日の企画は、大型トラック・大型バス・大型トレーラで24時間生活でございます!!』

『意味が分からないわ!!』

『なによ、それ。それとうるさいわバカ王女』

『うるさいって何よ!』


:タイトルからしてやばそうww


:意味わからんてwwww


:どういうことwww


:今回は動画か


:このチャンネルだもんな


『はい、ということで、後ろをご覧ください。何か置いてありますよね?こちら説明によると、1番右が大型トレーラー、そして真ん中が大型トラック・そして一番左が大型バスとなります』


:バカすぎるwww


:トレーラー屋根無いの外れ枠で草


:やばすぎwww


:24時間耐久動画ってこんな感じかよ!!


:初っ端これはやばくね??


『今回私と、ディア王女と、スメラ嬢が3台の乗り物の荷台で生活をします。ちなみに、大型トラックと大型トレーラーに関しては、荷台での生活となります。すみません!願いします!』

『凄いわ!横が開いてますわ!』

『こんなので喜ぶなんてお子様ね』

『なんですってスメラ!もう一回言いなさい!』

『お子様・お子様』

『きいい!!』


:スメラ嬢すごく楽しそうwww


:ディア王女もなかなかいいツッコミしてるwww


:この2人本当に相性いいよなあ、癖強いけど


『ここで私たちのある人の紹介します。』


:なになに!!?


:ここでまさかの新人!?


:嘘やん


『はい、この度これから私たちのマネージャーとして、いろいろな企画を進行していくお茶漬けさんです』


:!!?


:おちゃ漬けさんがマネージャー!?


:嘘やん嘘やん!!


『今回、お金を2時間おきに確実に配布します。

また、途中途中に試練が用意されており、その試練に成功した場合!高いご褒美が渡されます!逆に、失敗をしたら……罰ゲームがあります。あとは勝手に外に出たらその時点で脱落になるから気をつけてな!』

『やってやりますわ!』

『簡単ですね』

『はぁ……私バスが良い。』

『それじゃあくじ引きで決めますので、はい』

『『『せーの!』』』


:草


:この組み合わせはおもろいwww


:いやあ……


:全部横長だから、カメラきつそうwww


『なんか私の方が負け組じゃないの!屋根あるのずるいわよ!』

『ディア王女様、私も似たようなものです』

『君たち大変そうね、私は座れるからいいわぁ』

『スメラそこ変わりなさい!!』

『いやよ』

『大丈夫です!ちゃんと救済処置もありますから。こちらを見てください』


そこにはこう書かれていた。


【買えるもの】

段ボール500円。椅子2000円、テーブル2000円。座布団2500円。座椅子2500円。毛布3000円。電気毛布6000円。寝袋4000円。テント5000円。上級テント15000円。ジュース500円。お菓子550円。スープ1200円。カップ麺2000円、おにぎり1500円。弁当6000円


『それじゃあ、24時間耐久スタートです!まずは初めに2000円づつ差し上げます!』

『ーーーーーーー』

『すみませーん!大きな声でお願いします!』

『椅子!欲しいですわ!』

『初期から椅子無い人なんているんですね』

『なんですって!?』

『まぁまぁ、私も椅子無いですし……私はとりあえず段ボールを2枚お願いします』

『私は置いておくわ。椅子あるし、困らないわね』


これで現在の3人の所持金は。

フィナリアが1000円。ディア王女が0円。スメラ嬢が2000円となった


:ディア王女賢明な判断www


:さすがにあれは椅子欲しいよなぁ……


:フィナリアは椅子じゃないんだな


:スメラ嬢には……まぁ意味ないわな、椅子あるし


:確かに


そしてディア王女に椅子が渡される。

早速椅子に座っている。


『どうですか?ディア王女』

『ええ、良いわ。やはり椅子がないといけませんわね!』

『それでは3人とも、試練までしばらく待っててください!』


そうして何もせず、1時間が経過した午前9時頃。


『試練のお時間ですー!!その前に3人ともどうですか?』

『暇ですわ!!ってちょっとフィナリア!何寝てるのよ!』

『うみゅ?』


:フィナリアガチ寝しててワロタwww


:寝れんのかwww


『よくまぁ、寝れるわね』

『今回の試練はですね、片足立ち対決です!皆さんはこれからその場で片足で立ってもらいます!足が着くか、もしくは、手を使って支えってしまった場合。失格となります』

『ここで片足で立てって言うの!?』

『それでは行きますよ!スメラ嬢は、そうですね、通路の間でしてもらいましょう』

『分かったわ』

『それでは用意……はじめ!』


みさきの合図で、3人は一斉に片足を上げる。

しかし……


『ちょっとめっちゃ揺れますわよ!』

『バカ王女!静かにしなさい!』

『フィナリアはだいぶ余裕そうですね』

『私はずっと鍛えてますからね、王女を守るのが仕事なので』

『やばいわ!』

『はい!王女さんアウトですー残りはフィナリアとスメラ嬢です!』

『私に勝ちを譲ってもいいのよ?』

『それは出来ません。私の性格上、勝負には勝ちたいので』


そうして30秒ほどが経過する。

案外2人粘り強い。


『結構かかりそうなので、ここから目を閉じてください!』


みさきの言葉に3人は目を閉じる。

すると、スメラが手を挙げた。


『足着いた』

『え~今回の勝者はフィナリアです!さて今回の報酬は、3位のディア王女に2000円、2位のスメラ嬢に3000円、そして1位のフィナリアさんに5000円差し上げます!今買っても良しですし、あとに買ってもいいですよ!』


『私はテントまで溜めるわ!』

『そうですね……段ボール2枚に椅子と机をお願いします』

『お腹すいたから、スープとおにぎり2個を買おうかしら』

『オッケー!すぐ準備する!ディア王女とフィナリアは朝ご飯なくても大丈夫?』

『私は大丈夫ですわ!そんなことより屋根が欲しいですの!テントを買えばご飯を買いますわ!』

『私はお金が足りないですし……大丈夫ですよ』


そうして3人は買い物を終える。

これで3人の所持金はそれぞれ、フィナリアが1000円・ディア王女が2000円・スメラ嬢が800円となったのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る