【20】雨と花と猫と思い出と、(猫部部員 茶都 うなべ) 読みながら感想


【20】雨と花と猫と思い出と、(猫部部員 茶都 うなべ)

https://kakuyomu.jp/works/16818093078557116925



犬よりは断然猫派です。よだれ垂らさないので。

こんばんは、梶野カメムシです。


いよいよ二十番。三分の二に到達しました。

いや、むしろ残りテンカウントと数えた方がいいのか。

ゴールが見えて来た感じがします。月末付近に旅行の予定があるので、そこまでに気持ちよく終わらせてしまいたいところですが、どうなるやら。


さて、二十番目の参加者は、猫部部員 茶都 うなべさん。

多分、「茶部うなべ」さんがペンネームだと思いますが。

そして作品は「雨と花と猫と思い出と、」。


さっそく参加コメントを拝見しましょう。



────────────────


はじめましてよろしくお願いします


・猫と花と思い出と、

・中盤辺りにお願いします

・具体的なアドバイスお願いします

・中学二年生です


────────────────



「中盤辺り」というのがよくわかりませんが、うわー、中学二年生ですか。

あの頃、私なんて何してたかな……とか振り返ってしまうおっさんです。

ろくな記憶が出て来なかったので、軽く封印しつつ感想を書きたいと思います。

おっと、「オブラート不要」との言質は頂いてますので、遠慮はしません。

今回は短編のようですし、頭から爪先までしっかり読んで語るとしましょう。


それでは「じっくり感想」を、始めます。



⬜️読みながら感想

二読後の感想を、読みながら書きます。

>好きですか?雨。


エピソードタイトルなのでルールはないですが、「。」で括らないのが一般的。

また「?」のあとは1マス開けるのが文章ルールです。


>朝からずっと雨が降るとある6月の日。

のっけから微妙な文章。

私なら[朝から雨が続く、6月のとある日。]


>静岡県のはじにある

ここで「静岡の端にある」ことに、物語的な意味はありますか? なければ不要な情報です。

あと「静岡の端」では東か西かもわからないので、イメージもしづらいです。


>図書館の受付でずっと作業していた。

受付のカウンターでということですか?

普通、作業は奥のテーブルなんかを使いそうなものですが。


というか、これは図書館の開館中ですか?

閉館後に作業するならわかりますが、ここまで本格的な手作業を、開館中に、利用者が来るかも知れないカウンターでするものか、大いに疑問です。


>新入りの彼 野春菊矢のはるきくやが

[新入りの彼、野春菊矢のはるきくやが]


>五十冊越えたあたりで

えらい数ですが、残業中?


>「好きか?」

主人公、男かな?


>「... ...えっ?」

3点リーダーは「……」を使いましょう。


>彼のいつもの仏頂面が崩れ、頬を赤らめる。

ブロマンスかな?


>その表情を見て気づいた。言葉が足りない。

この反応だけ見ると「片思いがバレバレ」に読めますね。


>「雨... ...ですか。花と蛍があれば好き? ですかね」

>「私の書いた自分用枕草子じゃないか。読んだのか」


「春はあけぼの」とかのやつですよね。

花と蛍が、雨にどう関係するのかわからないので、書いたという原文が知りたいところ。


>「なんでしたっけ?夏は紫陽花。様々な色の花弁を雨露が濡らすのは... ...でしたっけ?森さん?」


紫陽花はわかりますが、蛍も花も絡んでないような。


>私が書いた枕草子をすらすらと唱える。その記憶力いいな


いや、最後まで言えてません。


>ゆっくりと本を離してからころと椅子を私のそばまで持ってきて


「ゆっくりと本を離してから」なのか、「ゆっくりと本を離して、からころと」なのか区切りがわかりません。変わった擬音を使うなら句点で区切るべき。


「からころ」ならローラーつきの椅子ですよね。つまり菊矢はカウンターでは作業してない?


>菊矢は考え始めた。そんなにむずかしいことなのか。そんな彼の姿をじっと見つめる私。


何を悩んでるのかさっぱり謎です。

同僚をからかう様子から、饒舌そうなのに。


>パラパラという雨がビシャビシャと水溜まりが打ち付けるような雨になってきた。


水溜まり「を」


>私達の間に永遠とも思えるほどの長い時間が過ぎた頃。


この沈黙の意味は一体……


>ーゴロゴロビカッー

この擬音からして、どんな雷なのか伝わりません。

遠いのか近いのか。音や光は大きいのか。

光が先に来ることを考えると「ビカッゴロゴロ」のような気はしますが。

どのみち、効果的でない擬音を使うくらいなら、普通に「雷が落ちた」と書いた方がましです。


>流れる沈黙が心地よすぎた私は

雨が水たまりを叩く音が室内まで聞こえるのに?


>私は雷に驚きすぎて、悲鳴をあげてしまった。


これくらいの反応を引き出すなら、もっと近くで雷が落ちた描写をすべき。

「窓がビリビリと震えた」とか「耳をつんざくような轟音」とか。


>「ちょっと待ってよぉ」

椅子から転がり落ちる人の台詞にはちょっと聞こえません。


>椅子から転がり落ち、頭をぶつけるかと思いきや、そこは少し筋肉質な腕のなかだった。


菊矢、超反応過ぎるでしょ。

普通、椅子から転げ落ちた人間を助けるのは無理ですが。

隣りに座っていて、自分の方に倒れて来たならともかく。


>「ドジ。なんですか。それともビビりなんですか」

ビビリはともかく、こういうのを「ドジ」とは言いません。


>「その選択肢はストレートに傷つくから、やめてくれ」


返しの台詞としては悪くないですが、ちゃんとした二択であることが前提です。


>「っ... ...それシオン姉にも言われました。女心というか、人の心考えなしだねって」


軽口みたいなもんだと思いますが、なんでそんな極端な反応なのか。

無理やり話をそっちに持って行きたい作者の意図が透けて見えてマイナス。


>ドクンと心臓がはね、周りを見るとどこからどう見ても菊矢の腕の中だった。


それはもう聞きました。

ここで確定させるなら、「そこは少し筋肉質な腕のなかだった。」は「そうはならなかった。」とかに私なら変えます。


>恥ずかしい。おろしてくれとじたばた暴れるが


うん? 

>椅子から転がり落ち、頭をぶつけるかと思いきや

とあったので、転がり落ちたのは確定しているのかと思いましたが、降ろしてくれとは? 椅子から落ちたので、ほぼ床に近い高さで受け止めたのだと想像していましたが。


>「やはり森さんはそういうカフェにあるような高い椅子に座らせられないですね」


「こういう」ですね。

座らせられないって言っても、仕事ですから。

ちなみにこの手の椅子は一般的に「スツール」といいます。


>「カウンターが高いんだよ」


なるほど。やっと状況を理解。

椅子が高いから、近くにいた菊矢が間に合ったと。

そう書くなら、せめて菊矢が隣りで作業していることと、「転がり落ちる寸前」であることを明記すべきです。


[驚いた拍子に座った椅子が傾き、ゆっくりと倒れていく]

とか。これなら間に合うのも納得なので。


本来は椅子が高いことも説明すべきですが、ここは後出しで読者のイメージを塗り替えるパターンとして、このままでよいかと。


>ードッサッー

>ーピカゴッロッー


この擬音のダサさは何とかしてもらいたいです。

これなら「本か何かが崩れ落ちる音」とか書いた方がまし。


>さらに雷が雨もさらにひどくなってきた。


色々とひどい。

[さらに雷雨がひどくなってきた。]


>そして菊也に何かあったようだ。大方本か作成中の企画用展示なんだろう。それに先ほどまで余裕そうだった菊也がプルプルしてきたので、本が落っこちたのだろう。


説明されても、全然状況が見えてきません。

後から本なり展示なりが落ちるのはわかるとして、その理由が菊矢がプルプルしたからというのが謎。プルプルは森を抱えているからですよね。何故、展示に関係するんです?


>「右腕はずせ。飛び降りるから」


菊矢は身長3メートルくらいあるんですか?

だとしたら「飛び降りる」のもわかりますが、そうでないなら抱っこから「飛び降りる」人はいないかと。

「右腕はずせ」も違和感ばかりです。関節技じゃないんだから。

普通は「いいから下ろせ」です。


というか、流石に森は女性ですよね、これ?

いまだに描写が一つもありませんが。


>恐る恐る右腕が外されたので思い切って飛び降り、彼の足の上に落ちた本を回収する。


仮にも片思い的な関係なんですよね?

ここはもうちょっと余韻とか空気を描くべきところでは。


>「なぁ 帰ろうか」

>「森さん帰りませんか」

> 見事に息が揃い笑ってしまった。


私は脈絡のなさに笑いました。

ていうか残業中だったんです? 何の説明もないですね、この話。


>「じゃあ僕が鍵を確認してくるので、机の片づけと館長に連絡をお願いします」

>「あぁよろしくな」

> 画面がつくまでにと、落とした本やハサミなどを慌てて片付けていたら菊也が戻ってきた。

>「OKでしたか」

>「ごめん。スマホ充電ないから連絡してもらっていいか」

>「じゃあ、僕が電話しながら車取りに行ってくるので森さんも一緒に帰りませんか?今日もバイクでしょ」


読者が興味を持てる場面でも描写でもなく、話の展開にも不必要な、ただの贅肉ですね。これなら「帰り支度を済ませた」で十分です。


>この前雨の時にバイクに乗って帰ったら、風邪をひいてしまったのだ。館長から雨の日バイクで帰ってはダメと言われてしまったし。助かる。


冒頭に「朝から雨」って書いてありましたが、何故バイクで来たの?

帰りに雨が降って来たならともかく。


>明日こそ本の話ができますように。私はそんな思いを図書館に閉じ込めた。


本の話なんかどこにも出てきませんでしたが。

二人で残業してたら、いくらでも話せそうなもんですけどね。仲良さそうだし。

後半の詩的な表現が、完全に空回りしています。


>菊矢が育てているミヤコワスレと福寿草が室内に避難されていた。


職場で鉢植えを育ててるんです? 

えらい自由な職場ですね。まあ図書館とか緩いのかな……?

それにしても、残業の帰り間際に避難させるのは意味不明ですが。丸一日雨なのに。


>少し雨で景色が霞んでいる。そんな中菊矢が座り込んでいるのが見えた。


菊矢がどこにいるのかわかりません。

「鉢植えを室内に避難」とあるので、続いて室内にいると思えますが、描写は外の景色です。これは窓の外の景色のことですかね。「そんな中」とは? 


>「あっ!森さんですか。この子猫を見てください」


森以外、誰かいますか?


>頭を猫のようにブンブン振りながら

頭を振る理由がわかりません。森への嫌がらせ?


>「黒猫?親猫とはぐれたのか」


残業返りでしょうから、夜なんですよね今? しかも雨。

茂みの中の黒猫を見つけるって、恐ろしく高難度では?


>たまにあの福寿草の回りに親猫の三毛猫さんと一緒に来てたんですけど


何故、福寿草の回りに猫が来るのか不思議で、「もしや猫が好む草なのか」思い調べましたが、逆に「猫が食べると死ぬ」と出てびっくりしました。

https://www.inoue-animal-hospital.net/plant#anc_6


>菊矢は鞄から猫のあの有名なおやつを取り出して手に少しつけてそっと差し出す。


用意してるのはともかく、雨の中で?


>恐る恐るおやつに寄っていっている。

「寄って来る」


>「飼いたい。」

>「いやいや、森さん僕が連れて帰ります」


だから雨に濡れながら会話を始めるなと。

そもそも親猫がいる(はぐれただけ)の仔猫を連れて帰るのはどうかと。


>「いやいや、絶対猫森さんになついていなかったと思いますよ」

> なぜだ。なぜ本当のことを簡単に言い当ててしまうのか。菊矢君は読心術でも会得しているのか。とツッコミしたいほどにすぐに言い当てる。


読者には意味不明。完全に置いてけぼりで、読心以前の問題。

せめて「森は猫に嫌われる」「ペットを飼える性格ではない」的な事前情報があるべき。


>「いいや、扱いは私の方が得意だ」

>「家にもうゲージとかあるので」

> 猫を茂みから取りだそうとすると、菊矢の手がそれを阻みさっと猫を抱えてしまった。触りたかったのに。


森はともかく菊矢の家にゲージがあるのも謎ですが、それ以前にこのやりとりの意味が不明です。つか、濡れた仔猫を触りたがる人間います?


>「とりあえず森さんを送っていってから動物病院に連れていく」


何故、動物病院へ?

怪我とかしてないんですよね?


>「いや、私も行くぞ。鍵を貸せ。私が動物病院まで運転していく。猫を抱えたまま運転できないだろ」


なんだこのやりとり。


>帰らせようとするが、油断しきった菊矢の手から鍵を奪い取り、菊矢を強引に助手席に押し込む。


「菊矢」が二度出てくるので、後の方は省くべき。

あと、猫は?


>「文句は後で受け付けるからな」

> 車の運転は3年振りくらいだが、まぁ大丈夫だろう。


普通は他人の車を勝手に運転しません。

事故ったら責任問題とかシャレにならないので。

二人がカップルとかなら、わかりますが。


>横で匊矢がなにか叫んでいる気がするが、なんだろうなー。と無視しておくが少しやかましい。と思ったら、あっという間に黙る匊矢。とりあえず良かったと車を飛ばす。


意味がわからない上に冗長な駄文。

あと、ここからラストまでずっと「菊矢」が「匊矢」になってます。


>動物病院まであと5分程になったころ

猫は??


>と言ってしまったが匊矢にはそれが予想外だったようで少し笑ったあと。


この展開自体が意味不明ですが、とりあえずこういう場合の文末は「。」より「、」が一般的。


>「僕は雨が嫌いです。あの花が咲き誇るから」


何の話?


>ここでやっと疑問、彼の違和感が解けた。


そもそも違和感なんかありましたっけ。

雨の中拾った猫を動物病院に連れていくこと?


>「お前は名前に縛られているんだろう。野春菊。ミヤコワ... ...」


意味が分かりません。


>「貴女は... ...ですね... ...に」

意味不明の質問に、意味不明の答えが返って来た。


>図書館に居た時の空気よりも更に澱んで、次に何を言おうかそう考えるのも躊躇ってしまうほどだ。


どういう心理状態なのか見えてきませんが、「何も言いたくない」ということ?


>「カガミ。よろしくね」

> 猫を撫でながらそう優しく語りかけている匊矢。カガミ... ...あぁ福寿草の縁で会った2人?ならきっと仲良くなれるだろう。


話の腰が粉砕骨折を起こしてます。

カガミは福寿草と関係あるワードなんだろうなと思いますが、話に興味を持てないので調べる気すら起こりません。どうでもいい。


>「森さん。蝦夷森星見さん」


なぜここでフルネーム。

普通はそれ「エゾさん」って呼びませんかね。

もしや「エミシモリ」なの? とか思われないようルビを振るべき。

そして名前が出てすら性別が不明です。最後まで行くのか、このまま?


>なぜ彼は答え、ヒントをあちこちに残すのだろうか。


作者はもっとまともな答えやヒントを残して欲しい。


>猫にまでそんな気を使わせた

名前を呼ばれたとこで会話が止まってるので、どういう空気なのかまるで伝わりません。カフェで知らないカップルの別れ話を聞く方が、まだわかりやすい。


>「てへ。すまんな」

そんな空気でしたっけ??

いや、そもそもそんなキャラなの?


>「... ...森さん。そういえば、僕の育てている花どうですか?」


脈絡なく話を変えるの、やめてもらっていいですか?


>「ミヤコワスレじゃなくて、ネリネはどうだ?」

棄てる前提?


>また会う日まで、ですか。

《》や『』で括った方がよいかと。


>そうだろう。別れという今をずっと見るのではなく。その先の未来を見て欲しい。


過去の説明が一切ないので、親戚のおばちゃんの世間話よりどうでもいいです。


>「プラス思考過ぎて、詐欺とか悪い男に騙されそう」


マイナス思考の方が騙されやすい気がします。

不安定という意味で。


>「いや、あるね。これまでに1回は騙されたことあるでしょ。」


何故タメ口。何故、ここだけ「。」。指摘の根拠は?


>いつか君を縛るあの花を、貴方への愛を持った人が枯らしてくれますように。


はあ。


>いつか君を縛るあの花を、貴方への愛を持った人が枯らしてくれますように。

>どうか、ミヤコワスレを育ててしまう彼の心の雨を止まさせることができるあらわれますように。


ほとんど同じ内容なので、いい方を残すべき。というか合体させるべき。

私なら、

[いつか君を縛るミヤコワスレあの花を、胡蝶蘭が枯らしてくれますように。]


とかですかねえ。

花言葉調べてないので、適当ですが。


>シオン姉さんはそう願っているから。

誰やねん。


>水の滴るいい男になった匊矢をチラ見して、私は思わず笑ってしまった。


車に乗る前に、タオルくらい貸してあげて。


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