【26】夏、君を待つ(なべねこ) その後のやりとり


【26】夏、君を待つ(なべねこ)

https://kakuyomu.jp/works/16817330664014785881



□なべねこさん:

梶野様

なべねこです。この度は貴重なご意見、ありがとうございました。とても勉強になりました。


出だしは毎回、悩みながら書いています。今回も悩みに悩んでこのような形にしたのですが、読者様からすると、この出だしは疑問ばかりであると気付けました。梶野さんは出だしをどのように意識して書いていらっしゃるか、教えていただきたいです。高校については、通信制ならあまり行かなくてもよいというのを目にしたので、それをモチーフにしたのですが、それも明記すべきでしたね。


全体的に、もう少し話を膨らませるべきでした。今回いただいたアドバイスをもとに、よりよくするため、もう一度考え直してみようと思います。描写の少なさは、これからいろいろな話を書いて向上させていきたいと思います。


最後に。私は高校生で、小説を書いたりする部活に所属しています。読みあいも行うのですが、生徒同士で行うので、大人の意見を聞くのはこれが初めてでした。改めて、分かりやすいご指摘とアドバイス、本当にありがとうございました。また機会があれば、企画に参加させてください。



■梶野:

>なべねこさん


企画参加、お疲れ様でした。

私の感想が、何かしら創作のお役に立つなら何よりです。


>梶野さんは出だしをどのように意識して書いていらっしゃるか、教えていただきたいです。


作品にもよるので一概には言えませんが、まずはインパクトですね。

読者は最初の数行で作品を判断します。そこで「続きを読みたい」と思わせられるかが全てです。どれだけ内容に自信があっても、読んでもらえなければ何も伝えられません。興味を惹くために、あらゆる手を尽くすべきです。


とはいえ、理解を超えすぎる状況から始めると、それはそれで読者はついていけず、やはり読むのを止めてしまいます。理解を外し過ぎてもいけないわけです。


なので私は、

「読者の共感・理解を確保した上で、驚き・謎を盛り込む」

ことを意識して書いている気がします。


例えば今日アップした短編、「オレは生きのこる。ただそれだけのこと。」を例にしましょうか。

https://kakuyomu.jp/works/16817330663126640481


最初の一文はこれです。


>霧むせぶ海辺のコンテナ街──それが今日のオレたちの戦場だ。


・まずは舞台の説明。

・一人称。主人公は口調から男性

・戦場とあるので、バトルもの

・「今日の」とあるので、戦闘のベテラン


という感じで情報を盛り込んでいます。

この時点では驚きはさしてないのですが、次の段落では主人公が銃を取り出し、それが何故か古めかしいリボルバー。「特殊な銃弾」「信じるもの」「聖戦」という謎めいた単語が並び、「どういう話なんだこれ?」と読者を惹きつける仕掛けです。

まあギャグなんですけどね、この小説w


>高校については、通信制ならあまり行かなくてもよいというのを目にしたので、それをモチーフにしたのですが、それも明記すべきでしたね。


そうですね。

「通信制の高校なので」という説明があれば、突っ込まなかったと思います。


>全体的に、もう少し話を膨らませるべきでした。今回いただいたアドバイスをもとに、よりよくするため、もう一度考え直してみようと思います。描写の少なさは、これからいろいろな話を書いて向上させていきたいと思います。


・名作に感動したら、自分も真似して書く。

・興味があることは何でもやってみて書く。

この二つを徹底するのが、上達の近道です。

書くだけでなく現実に体験するのも重要なことなので、小説のためと思って、多少無理にでもチャレンジしてみてください。結果的に人生も充実しますし。


>最後に。私は高校生で、小説を書いたりする部活に所属しています。読みあいも行うのですが、生徒同士で行うので、大人の意見を聞くのはこれが初めてでした。


ああ、高校生だったんですね。

私も大学は文芸部で、その頃の読み合いが今でも続いています。

もし生徒同士で感想に遠慮があるなら、匿名式で書くようにすれば面白いですよ。まるで別人のような感想が来たりします。生の声を聞きたい時はお勧めです。


>改めて、分かりやすいご指摘とアドバイス、本当にありがとうございました。また機会があれば、企画に参加させてください。


どうぞどうぞ。

この企画は年一回で毎年行う予定です。

近況ノートで予告も出すので、気になるならフォローしておいてください。真面目に小説を書いてる方なら、いつでも大歓迎です。


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