【03】ぶきっちょ先生のパンづくり(野栗) 読みながら感想


【03】ぶきっちょ先生のパンづくり(野栗)

https://kakuyomu.jp/works/16817330656365658731



三回目は野栗さんの作品です。

ジャンルは童話……児童文学?

この辺りのジャンルは詳しくないので分類はわかりませんが、子供向けの作品です。


梶野はこちら方向は全く未経験で、技術的な良し悪しは測りかねるというのが本音です。


児童書自体は好きで、今でも読むんですが。最近はドリトル先生の文庫版を全巻読み返したり。今と昔では読む視点が違っていて、新たな発見があるのが面白いです。大人になっても二度楽しめるのが、いい児童書なのかも。


ちなみに野栗さんはこんな方です。



はじめまして。野栗と申します。企画に参加させていただきました。


「辛口でも泣かない」のが条件やで! と皆に伝えたところ、狸どもは一斉に震え上がり、次の瞬間、巣穴に隠れて狸寝入りを決め込まれました。残ったのがぶきっちょ先生だけで、叱られ慣れているということで、今回の参加を承諾してもらいました。


・特に意見が欲しい部分。

→お気づきの点ございましたら、頂門の一針お願いします(自分ではなかなか気づかなかったり見えなかったりということがあると思います)


・「梶野ならこう書く」アドバイスは必要か否か。

→アドバイスよろしくお願い申し上げます。


よろしくお願い申し上げます。



栗野さんは徳島の方のようです。

……すみません。児童文学に物申すスキルもセンスも、梶野は持ち合わせておりません。あれはあれで凄い専門的なジャンルだと知ってるくらいです。


今回は「私ならこう書く」は無理そうなので、己の童心の感じるままに書きたいと思います。ただの感想文になるかもしれませんが、お許しを。


それでは書いて行きましょうか。



⬜️読みながら感想

二読後の感想を、読みながら書きます。


> 朝起きて

> 生地をこねこね

> 思うのは――


この歌詞(川柳?)、呑気でリズミカルでいいですね。

なんとなくメロディも頭に浮かんできます。


>弾けもしないウクレレを抱えた辺見蕗千代先生が、

へんみふきちよ、で合ってますかね?

ここはルビ振った方がいいと思います。

このネーミングも秀逸ですね。


>山の分校でおまはんちっと修行し直しなはれ!

田舎の学校に変な先生が来るというのは、王道ですが浪漫ありますよねー。


>長尾先生は長嘆息やった。

「嘆息」は子供向けにはちょっと難しい気がします。

「あきらめ顔やった」とか。


>一年生と二年生は生活科

生活科と家庭科って違うんですか?

私の小学生時代にはなかったなあ。


>うーんと……うーんと……そや!

> みんなの笑顔、広がるように!


ブラボー!!


> 分校の家庭科室で「パン屋さんの歌」が生まれた。長尾先生がおらいでも、音楽ちゃんとできた!


みんなの協力で歌ができた!というカタルシス、いいと思います。


ただ、脳内では歌とメロディがハーモニーしてるのに、物語的にはウクレレは調子はずれのままなので、そこにも安心感が欲しいかも。


「ぶきっちょな辺見先生の演奏も、何度も繰り返すとマシになってきた。」と事前に入れるとか。


>一学期の生活科兼理科兼家庭科の時間で豆玉作りした時は


豆玉ってなんぞや?と調べたら、甘い金時豆の入ったお好み焼き、徳島名物なんですね。


今回はおまけで出て来たので不要ですが、児童向けとして書かれるなら、知られてない料理名とかは解説入れた方が想像が膨らんでいいと思います。


というか、これを主題に作品を書いてもいいくらいです。キャッチーだと思いますよ、豆玉。地方色豊かですし。


>真っ黒焦げのは分校に遊びに来た狸の子たちが全部もろうてくれたけん


これはリアルな狸なのか、ぽんぽこ的な化け狸なのか。

まあどっちでもいいんですが、私の脳内では化けてる方ですねw


>二死満塁のリリーフで甲子園のマウンドに上がるぐらいドキドキ


声掛けとあいまって、ユニークな表現でいいと思います。


>汚いなあ!

辺見先生はいいのか?

※この指摘は誤読でした。先生はカップを使っています。お詫びとともに訂正します。


>焼いてしまうんやけん、かんまんかんまん、ええ湯加減や!


「かんまん」……はどういう方便ですかね。

大阪弁の「かまへん(構わない)」なのか、「勘弁」なのか。

もしかしたらもっと別の意味かもしれない、かも。

まあおよそ意味は読めるので、大丈夫だとは思いますが。


>三年生のたかしが生地でベタベタの手で辺見先生の頭をはたくと


ここはちょっと絵面が浮かびづらいです。

大人の先生の頭を、小学三年生がはたくのは普通は無理ですから。

どういう状態で先生の頭を叩いたのか、説明が必要だと思います。


私ならそうですねえ。

「三年生のたかしが生地のボールを辺見先生にぶつけると」

「三年生のたかしが生地でベタベタの手を振り回すと」

くらいにしますかね。振り回す方は、手に着いた生地と粉が飛んだ感じ。


>一と次と発明の発と……先生、この字まだ習うてないです。


国語って他の教科から学ぶ機会の方が多いですよねw


> 300億匹以上おるんや!

> えー!

> 300億!

こう見ると、授業はちゃんとできるぽいんですよね、この先生。アプローチがユニークなだけで。


>辺見先生はウクレレをポロンと鳴らすと、ささやくように歌い始めた。


発酵用にもう一曲作るのかと思いましたが、こっちのがいいですね。子守唄バージョン。


> 300億匹のお葬式やな。

子供らしい感性ですねw


> 教室からは調子外れのウクレレがベンベン鳴り、子どもたちの歌声が響く。校庭の花壇の横では、狸の子たちがポンポコ踊っている。


ここからパンの歌で締めくくるのは、読後感非常にいいですね。

子供たちのエネルギーが、パン種のように膨らむのが見えるよう。文句なしです。


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