第9回 キャラクターについて



 お久しぶりです、小説雑話。

 「神風VS」の集中連載を終え、ゼルダ休暇を取ってます。

 ……という予定でしたが、なんだかんだ小説から離れてません。

 ゼルダもまだ手つかずです。どっぷりハマりそうで、何だか怖くて。

 良し悪しはわかりかねますが、すっかり小説脳という感じです。

 色々考えた末、「汝の欲することを為せ」に従うと決めました。

 まずはこの小説雑話から再開しようかなと。

 例によって駄文の垂れ流しですが、つらつら書こうと思います。

 いずれゲームか小説に戻りますが、それまでよろしくお願いします。


 さて、本題。

 今回は、キャラクターについて書いてみたいなと。

 キャラクターは重要です。体に例えれば骨や筋肉です。

 「小説はキャラが全て」だと、昔の梶野は思っておりました。


 それを覆されたのは、大学時代。

 ちょっとしたご縁で宴席を囲んだ、作家志望の方に言われたのです。

「キャラクターは大事だけど、小説はそれだけじゃない」 

 ヤング梶野は今以上にアホだったので、かなり反論した覚えがあります。

 大人の余裕でやんわり諭していただいたんですが、最後まで聞き入れず。

 今思えば恥ずかしい限りです。本当に申し訳ありません。


 その論に納得できたのは、それから何年も過ぎてからでした。

 その方とは、それきりのご縁でしたが、いつか謝りたいところです。

(当時の梶野は今以上にコミュ障だったんです)

 ちなみにその方は、数年後に大きな賞を取り、今でも活躍されてます。

 サインもらっとけばよかった!


 その時は確か、映画「ゴジラ(初代)」を例に出されました。

 要するに、キャラクターに頼らずとも、ドラマは成立するという話です。

 当時、ラノベ派だった私は承服しかねたわけですが、今ならわかります。

 特に短編では、むしろキャラクターは邪魔になると。

 キャラの個性を消してこそ成立する、そんなドラマもあると。

 そして大人になると、案外、そんな没個性にこそ愛着が湧くのだと。

 まあ、最後のは私の趣味なだけかもしれませんがw

 

 つまりはキャラクターを目的とするか、手段とするかです。

 ラノベ作者の多くは、「このキャラを動かしたい」が動機だと思います。

 キャラ自体が目的であり、そのために舞台や物語をあてがうわけです。

 間違ってると言いたいわけではありません。私もやりますし。

 ただ、それだけに固執すると、創作の幅が広がらない。

 昔の私が、まさにそういう感じだったわけで。

 

 これを理解するには、文字数制限のある掌編を書くのが一番です。

 先日のKACイベントとか、わかりやすかったです。

 あちこち読んで回りましたが、キャラ派は文字数に対応できません。

 外伝、それも長編の抜き出しみたいな作品が多く見られました。

 この方法なら、キャラや設定の説明を大幅に省けますからね。

 そもそも、文字数にこだわらず書いてる方が大半でしたけど。


 私は七つのお題、全て777文字縛りで書きました。

 ここまで短いのは私も初体験で、学ぶところが多かったです。

 掌編の書き方もいずれ書くつもりですが、何より切れ味です。

 そこに至る最低限の物語の骨子。必要な情報の厳選です。

 その文字数ダイエットで、最初に削られるのがキャラなんです。

 一人称で書くにせよ、特殊な個性を与える余地はまずありません。

 それを説明するだけで、また文字数を割かれますから。

 「キャラに頼らぬ小説」の練習には、一番だと思います。


 ただ、私が777文字でキャラを殺したかというと、そうでもなく。

 一周回って、可能な限りの手段で、個性を出そうとしてましたっけ。 

 いかに簡潔な表現で個性を演出するか考えたり。

 わずかな文字数をやりくりして、最後まで台詞にこだわったり。

 むしろ自由に書ける時より、キャラへの愛着は深まったかも。

 ……こう書くとなんですが、手段でなく目的も大事ですよね。


 なんだか取り留めない話になってしまいました。

 やはりというか、キャラクターについては書くことが多すぎです。   

 このテーマは、数回に分けて書いていこうかと思います。

 続けて書くかはわかりませんが、とりあえず次は設定について。

 以前から考えていたことがあるので。

 

 今度は、そう長くお待たせしないと思います。

 それではまた、近いうちに。


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