麿執事

「コモモ、ちょっと部屋迄、来なさい」



「なぁに~?パパ」



3じのお茶のあと、ボルトパパに呼ばれて、コモモは、パパのおへやに来たの。



そうしたら……。




「ほっほ」



「?」



「今日から、お前の執事になる、ゼオライト君だ」



「えー!メイドなら、レナがいるじゃない」



「レナにも、お前の世話だけでは無く、四天王としての本来の仕事がある。

 それに、そろそろお前も、セレブリティ家の次女として、相応の気品を身に付けた方が良い」



「宜しく。ほっほ」



「う~ん……。よ、よろしく……」




~ 翌朝 ~



「コモモお嬢様、もう起きる時間ですよ。ほっほ」



「う~ん……あと5分……ムニャムニャ」



「起きないと朝食抜きですよ?ほっほ」



ガバッ



「何だって――――!?」



「ほっほ。やっと起きましたね。ほっほ」



「う~……」



「食堂にいらして下さいね。ほっほ」



「はぁ~~~い」




「さ、お食事が済んだら、お勉強です」



「え~、コモモ、まほうなら、レナにおしえてもらう~」



「レナ様は、今日は、ガルナ様達と、ボルトお父様の護衛に当たられています。さっ、早く」



「ぶ~っ」




(うーん……ゼオライトさんって、いい人なんだけど、ちょっとヘムタイくさいんだよね……。ときどき、コモモのおしりとか、じっと見てるし……)



「はふっ」



コモモは、ため息をついたの。



そして、お空を見上げたわ。



(もし……クーヤお兄ちゃんが、コモモの執事だったら――)




「コモモお嬢様、桃の紅茶が入りました」



「いただくわ」



「お茶請けに、ピーチパイもございますよ?」



「いただくわ」



「お味は如何です?」



「とってもおいしいわ。でも、ちょっとお口がさびしいわね……」



「キスですか?全く……お嬢様は甘えん坊だなぁ……」




(い……イイ!クーヤ執事、さいこう!)




「あの……もしもし?コモモお嬢様?」



「……………………はっ!


 せっかくいい気分にひたってたのに、じゃましないでよ!」



パーン!



「痛い……ほっほ……」




~ 翌日 ~



「あ~、ゼオライト君」



「ほっほ。何でしょうか?セレブリティ卿」



「君、執事に向いてないみたいだから、リストラね♡」



「ほっ……ほ……?」



ポツーン……。



「あ……兄貴ぃ~!」



こうして、ゼオライトさんは、コモモの執事を、一日でクビになりましたとさ♪

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