†Ⅲ†
『え、コイツら未成年の時から手染めてんの!? はいークズwwwクソ乙』
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『盗みはクセになるって言うけど、運よく逃れたんだろうなぁ。Kさんに晒されるって警察に捕まるよりもヤバイからむしろ良かったのかもよ。Kさん、何すんのぉー』
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『表でも晒したいんだけどKさん許可くれる?』
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『コイツら表で呟いてたりしないかな。ぶっ叩きたいんだけど』
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個人情報を出した途端少し荒れるコメント。それは予測していたことであり『あぁ、はいはい。何をするかはこれから説明しますのでお待ちを。SNSのリンクはしっかりありますから慌てないでください。ついでに家の写真と勤め先の写真もありますよ。いやーSNSってコワイですねェ』と個人情報の下に男性と女性のSNSリンク。そして、勤務先の住所や写真と次から次へと晒していく。
「お、お前!! こ、こんなことして許されると思ってるのか!!」
「そうよ。何処のどれだか分からないけど酷すぎるわ!! 姿を見せなさいよ」
個人情報を晒され痺れを切らした二人は顔を強張らせながらも『罪を拒否』するように怒鳴る。
『煩いポーンですね。足掻いたところで可愛いのに
『観たい。絶対、Kさん狙ってるやつだwww』
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『救済処置=地獄行きwww』
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『救済処置してくれるKさん天使じゃん。良かったね、クズ二人』
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『救済処置ってどんなのするの? 気になる』
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『晒すだけじゃ物足りないし一層殺しとかアリなんじゃん? Kさんなりの殺し見てみたい』
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『Kさんが天使に見えるーwww』
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スパコメ¥10000
『コイツら反省しなさそうだし、殺してそいつらの血でカクテル作れそうだ。ブラッティーとかwww 我ながら草すぎて草。明日持ってこいよ、作ってやる』
※スーパーコメント(投げ銭)
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コメントを見ながら『スパコメありがと。もう少し欲しかったなァー。まぁいい。うーん……』とKは目を閉じ考える。しばらくして指を鳴らすと『んじゃ、ゲームでもしましょうカァ』とニンマリ嗤う。
「ゲームだとふざけんな!!」
男性・
「はぁ!? お前だって夜遊びして子供の世話してなかったじゃねぇか!!」
「会社倒産して無職になったアンタの代わりに体売ったのよ!! それの何が悪いの。ろくに働きもせず家でダラダラ。だから、こうなったのよ!! 裁かれるのは貴方よ!!」
「病院に連れて行かなかったお前だって同罪だ!!」
「痣だらけで連れて行ったら暴力罪で務所行き。それも考えられないバカなの!!」
突然始まる口論にコメント欄が『罪の擦り付け合い』で盛り上がる。ウケる、潰し合え、そう言い合うコメントをよそにKは楽しくなさそうに『あのーもしもし? ワタクシのこと忘れてません?』と目を棒にして言う。
「黙ってて(ろ)!!」
二人の怒りにKは黙るや『ニンゲンって愚かですね』と肩を竦める。止まぬ口論に『スミマセン、邪魔するのイヤなんですが話進まないので割り込みしますけど……』と一度静止しては『そんなに罪を隠したければ“殺せば”いいじゃないですか?』のKの言葉に二人は目を丸くする。
「そ、そうだ!! お前さえいなければ――」
「そのクソ男が居なければ――」
事実上――“無実”。
二人の目には殺意。
やってやる、そう目が物語る。
『やれやれ、やっとやる気が出ましたか。では、単に殺しても面白くないので……【ロシアンルーレット】ご存知ですかね? リボルバーに弾薬が六発入ります。その中に一つだけ実弾。その他は空。交互に打ち合い、頭を撃ち抜いた方が勝。よろしいですか?』
「いいぜ。その代わり勝ったら晒したの消せよ」
「何言ってんの、死ぬのは貴方。この人の言う事聞かないで頂戴」
今にも口論始まりそうな空気に『あぁーでは、少し歩かせてしまうのですがワタクシの画面の下に黒い箱あるので取ってください。アナログですみません』と二人に言いつつ視聴者には『初手なもので今回は地味なモノですが、次回からはもっと手を混んだことをしますのでイレギュラーなんで今回の』と謝罪。
それをよそに勝義と奈津子がリボルバーを手に取るや『あ、その場でいいです。こっち向いて銃だけ相手を突きつける感じで立ってください』と小さなワイプを出し二人にも見えるように画面を映す。
その瞬間――二人の表情が緊張感へと変わるのが分かる。【生きるか、死ぬか】。その恐怖からか手が震え、視線を逸し、恐怖から逃れそうと唇を噛むを噛む。
『キヒヒッいい表情ですね。あぁ……この緊張感堪りませんな。それはさておき、勝義さんから参りましょうか。引き金――引いて頂けますか?』
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