[詩] 嵐の夜

汐崎ひかり

嵐の夜

脳裏によぎる切っ先が

その状態の異常性をはらみ

きっと刺されることを望んでいる

喚くことで解決することは殆ど無いから

私は静かに動かずに

嵐が通り過ぎるのを待っている

横たわる事実から目を背け

助かることをまるで想像できないから

首筋に突きつけられた刃先の冷たさと

一体となって目をつぶるのだ

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[詩] 嵐の夜 汐崎ひかり @serori_c

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