第二章 思わぬ密告者?
第8話 それ狡くない?
この世界が崩壊してしまう理由が〈
そう思った私は〈
最初の冒険である。
本当は人に会うのが怖かったのだけれど、
もうすぐ滅びを
浴びると人体に害を
ただ延々と白い灰が降り積もるのだ。
晴れることのない灰色の空。地上を
季節さえも正しく
原因は『失われた月』にあるのだろう。
それは、この世界の季節が安定しない理由とも、密接に関係していた。
恐らく――この灰は月の
地上の出来事でなければ〈
私が関与できない事象なのだ。
月の位置によって『満潮、干潮が発生する』というのを私は知っていた。
その月が
月が失われた事により、この星の地軸にも影響が出ていると考えられる。
空が
それが雪のような形で、地上へと
石や砂ではなく、
自然界の現象ではなく『人為的な理由があるのだ』と推測した。
『
この時代『
隠れ里のようにひっそりと、その集落はあった。
〈
私はそこで、初めて地上で暮らす人間と出会った。
ごく
◆◇◆◇◆
「
私は彼女の姿を確認すると、声を上げて飛びついた。
「
と少女。戸惑い、
私たちは日が暮れる前に、約束していた店へと移動していた。
もう
「大丈夫だった?」
私の問いに、
「ええ、こういう仕事の方がアタシに向いているみたいです♪」
と
その姿はどこからどう見ても
『
この時代はまだ規模が小さく、異端審問と称した略奪行為も行われてはいない。
頭のいい彼女のことだから、その辺は理解しているのだろう。
おかしくなって行くのは『
『聖王教』は未来において、私利私欲のために〈
女の子同士で抱き合って再会を喜び、クルクルと回る私たちの姿を
ニンクルラの方は、どういう状況なのか分からず戸惑っているのだろう。
「キュキュっ♪」
と短い鳴き声を上げ、白い毛玉が私の肩に飛び乗った。
転生時に私が要求したモノで、エゾモモンガの店長だ。
生前は飼ってみたいと思っていたのだが、法律上難しかったので
私の経営する喫茶店の店長なので、名前が店長なのだ。
「店長も久し振りね☆」
と私が
積もる話もあるのだけれど、
「まずは席に着いたらどうだ?」
と
「うん、そうね♪」
私は一度、
「それが……」
と
「
用事が出来たそうで、遅れて来るそうです――と教えてくれた。
しゅんとする私に、
「キュキュ~!」
と鳴いて、頭をポムポムしてくれる店長。
元気出せよ!――ということだろうか?
「アイツなら心配いらないだろう」
と
男同士の分かっているぜ的なヤツだ。
『
『任せておけ
と会話をしなくても、
(ちょっと、それ
私が指を
「そうですよ、それより、個室を準備してあります♪」
(気の利くええ
「デザートもある?」
(本当はお酒がいいのだけど……)
今は身体が子供なので諦めている。私の問いに、
「
笑顔で答える
「知ってます? こちらの方たちはカタツムリも食べるみたいですよ」
「えっ、それ要らな~い」
「分かりました☆ それから、デザートは砂糖を多く使っているみたいです」
肩の辺りで切り
栄養が足りなかったのか、初めて会った時は同年代の女性と比べると発育が遅いようだったが、今は大人っぽく成長した。
これは周りの男どもが放っては置かないだろう。
(
などと私は別のことを考えながら話を聞いていた。
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