230324

 蒸し暑い。

 昨日の花冷えとは一体何だったのか。

 しかし予報によると、明日も気温は落ちるらしい。三寒四温と言うが実際のスパンはもう少し短い。

 兎にも角にも、気温と気圧の乱高下が襲ってくる。それだけは確実だ。

 億劫である。


 億劫と言えば、人付き合いだ。

 この季節の代表的なイベント。そう、花見だ。


 植物の繁殖を眺めるのはまだ良い。花は虫や鳥を誘引するために、色や香りの彩りを発展させてきた。動物なのだから、それに惹かれて見物に行くなら理屈は通る。


 だが、何故それを他人と一緒にやらねばならぬのか。

 しかも、特に仲の良い相手ではない。ただただ同じ空間で似たようなタスクを処理しているだけの人間と行かねばならない。


 つまり、職場内で花見をしよう、と言い出した馬鹿者が居るのだ。 


 理不尽である。面倒くさい。


 社会性を持つ動物というのが人間の嫌なところで、何をするにも集団だ。

 折角の花鳥風月時候節季が移り変わる様子を、どうして興味のない他人と席を同じくして眺めなければならないのか。


 花咲く季節ということは、花粉の舞う時期でもある。

 花粉症、つまり持病を押してまで他人と一緒に樹の下で飯を食う理由も解らない。

 幸い私はほとんど症状が無いものの、辛そうなメンバーも居る。疫病が無かろうとマスクを手放せない程だと言う。

 集団での花見を強要する阿呆は、風邪を引いても職場に出るのだろうか。迷惑だ。


 甚だ厄介極まりない。

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