第4話 シズクの魅力

 私は、ヒカリからの予想外の告白に冷静さを見失っていた。ま、まさか……!


「ヒ。ヒカリ……わ、私のどこに魅力があるのかしら……?」


 声を震わせながらも、私は彼女に尋ねた。


「シズク……あなたは、いじめられている私を何度も何度も守ってくれたわ……そして、助けてくれたわ……正直、私は自殺したいと思ったこともあって、思い悩んでいたこともあったけど……シズクの元気な姿を見て、本当に勇気づけられたわ……」

「そ、そうだったの……わ、私は……そ、そんなにあなたの役に立っていたの……」


 私は、緊張して言葉を詰まらせながらも必死になって答えていた。


「シズク……あなたは、私にとって心の底から頼りになる大事な人なのよ……かけがえの無い……だから、こうしていると、心が本当に安らいでいくのよ……だから、お願い……」


 ヒカリは、そう言ってがバッと顔を上げた。彼女の顔色は暗闇に包まれていてわからなかったけれども、その瞳から流れ出る涙は街灯の光によってキラキラと輝いていた。

 そして、驚いたことに……ヒカリはそのままゆっくりとその顔を私の顔へ近付けてきた、ま、まさか……。

 ヒカリは、そのまま静かに彼女の唇を私の唇へ重ねてきた。そ、そんな……!

 私は、全く反応できないまま、ヒカリの口づけを受け入れ続けていた。まさか、私に対する愛があったなんて……。

 私は、ヒカリのことを親友だと思っていたから恋愛感情を持ってはいなかったけれども、ヒカリの心に……彼女の名前と同じように光を与えようと考えて、力強く抱きしめた。私たち2人は、そのまま抱きしめあって……どのくらいの時間をかけてキスをしていたのかについては、わからない。

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