第3話 狂気!! ガチ恋長文赤スパオタク!!
大魔王の配信中、俺はガチ恋コメントを連打する。
世界を懸けた推し活は、政府の人間の監視のもとで行われていた。
「本日の監督を勤めます、関根和子です。半日ほどですが、宜しくお願い致します」
同年代だろうか。女性が深々と頭を下げる。
「あ、はい……どうも」
「あなたのご尽力には、総理も感謝の意をのべていました。近々直接お伺いしたいところですが、生憎この件の説明で各国を飛び回っており……」
「あ、結構です」
早々に会話を切り上げる。今日も今日とて綱引き開始だ。
『ディエンダ様こんにちワルプルギス! 今日も配信があると思うと不安で昼寝しかできない自称勇者のニートです☆(働け 親の金で赤スパしてるなんてバレたらディエンダ様に見せる顔が……ハッ(T^T) 自分で言っちまったな~畜生!! 人間の屑がこの野郎!! でもこんなクズの赤スパでも読み上げてくれるディエンダ様優しいちゅきになっちゃいそう……←とっくの昔にガチ恋してるのにこんなことほざいてる愚民を踏んでください(ハァ?』
注1 こんにちワルプルギス:大魔王の配信挨拶
注2 親の金:当プロジェクトの予算は彼やそのご両親ではなく皆様の税金から捻出されています
注3 愚民:大魔王のリスナーのこと
※
微エロ配信者の癖に度胸がない大魔王は、胸の谷間すら出し渋る。
俺が長文で攻勢を仕掛けることでようやくキャミソールの裾を引っ張るのだが、そこからがまた長い。
布越しの露骨な乳揺れを拝めればその日は大金星……こんな危険な任務についてやっているのに、美味しい思いのひとつもできないのだから文句のひとつも言いたくなる。もっと乳を見せろ。
そんなことを考えていたら、大魔王のSNSアカウントからダイレクトメッセージが送られてきた。
『個通というものに興味はあるか?』
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